「朔太」さんのページ

ナニワ金融道では、罠をはる金融業側からのシナリオで、
高利貸しの内幕を公開してくれた痛快さがあった。
本編では、行政書士があくまでも正義側に立つ法律家の
視点であり、やや視点が明るい。

しかし、遺産相続、賃貸、貸借など人生の交錯点に立って、
人間生活の悪臭部分をドラマ化してくれる。
このドラマは法律的理解をしながら見ると一層面白いので、
一気読みも時間が掛かりますが、それだけの価値はあります。

普通の行政書士はここまでしないよね。対価に合わないもの。
13巻まで読みましたが、何とか続編も入手します。

<追加記入>
20巻全巻読破しました。
行政書士を法の専門家として呼ぶシーンが何度も出て
きますが、実際のところ街の行政書士さんは、手続き以上の
問題解決まで相談に乗ってくれるのでしょうか?
原作者も法の限界以上のところを話の展開上盛り込んで
しまっていると言っていますが、実務上一般市民にとっては、
それでも救世主です。

本来は、弁護士がその役割を果たしてほしいところですが、
基本的にはドラマに出てくるような悪徳権力者の
片棒の担い手か、市民運動で赤い色に染まった思想家
くずれの悪いイメージしか出てきません。

所詮、漫画の世界とは思いつつも、現実に起こる世間の
罠に嵌められる悲劇は存在するわけですから、
カバチタレの世界もある種の恐怖を感じざるを得ない
リアルさに読むふけってしまいました。
劇中の遊郭に身を落とす一般女性、借金地獄、DVなどは
ナニワ金融道の二番煎じというより、
原作者が監修しているので、長期連載が継続している感じです。


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[投稿:2012-08-26 19:03:55] [修正:2020-05-16 10:07:53]

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