「朔太」さんのページ

歴史文学のような、あるいは大河ドラマのようなテイストがあります。
漫画版大河ドラマがぴったりくる形容ですね。

歴史の起伏をさも大事に描くのではなく、龍という一人の
人間の目を通して、あくまでもその時代を生きた人間の
今を淡々と書き記していくスタイルです。
もちろん、命を狙われる、追われるのアクションやスリルが
ドラマの中に散りばめられているのですが、それは
大局的には些細なことのように思えるから不思議です。

龍の視線の先には、水平線の向こうがあります。
その志の高さに人間としての器や爽やかさを感じます。
これが本作品の魅力です。
決して歴史が先にあって、人間がその流れの中に
生きているのではなく、当然のことですがその真逆なんだと
いうことを強く感じさせられます。


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[投稿:2017-11-03 21:02:09] [修正:2017-11-03 21:05:33]

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