「shutaro」さんのページ

MONSTERでは絶妙だった浦沢氏特有の間の持たせかたや謎の残し具合が、
「やりすぎ」「残しすぎ」といった悪化の一途をたどり、それらのおかげで
ずいぶん間延びしてしまった作品。それに加え、人物や時代への
フォーカスがポンポンと飛ぶため、とても散漫な印象で置いてけぼり感を
もの凄く感じてしまう。また、物語当初からの唯一絶対の謎だった
「ともだち」の正体が、ビックリするほどでもなかったのもマイナス要因で
ある。さらに、一度「あれ?」っと思ってしまうと嫌な点が目に付くもので、
伏線の張り方もあざとく感じてしまった。人物同士が繋がりすぎてて、
「あそこで出たアイツがココにも」とかがとても多く少々白けた。

とは言え腐っても浦沢直樹、物語に引き込まれる事は確かだし、
続きが気になるのは正直なところだ。おそらくこれから収束に向かうと
思うので、結末を見てからもう一度レビューしたいと思う。

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[投稿:2005-11-07 20:16:44] [修正:2005-11-07 20:16:44]