「臼井健士」さんのページ

ハリウッド映画的なガン・アクションを紙面上に再現しているという点では、現状連載中の作品では「唯一の作品」ではないかと思います。

魅力は、ハリウッドのアクション映画でよく見られる「汚い言葉遣い」というか「セリフ回し」。
例えるなら、
・「ケツを蹴り上げてやろうか?」
・「クソ野郎!!!」
・「○uck You!」
・「てめえのタ○でもしゃぶってやがれ!!」
(上記は一例で、実際の作品内のセリフとは異なります。)

・・・なんていう「映画内でよく聞くようなセリフ」を平気で女性キャラが吐く点。

東南アジアの総合商社に勤務していた、しがない普通のサラリーマンだった日本人青年が、誘拐事件で会社から切り捨てられかかったことを切っ掛けとして「アウトローの道」へと入っていく・・・・。

「銃撃戦」が日常。という生活は、日本での生活とは掛け離れた「社会の底辺でのゴミ同士の共食い」にも似た様相を呈していた。
そんな世界に身を投じることで、「生きていることの実感」を得る主人公だが・・・そもそもの「そんな世界」。
ストーリーの行き着く先はどれもハッピー・エンドなどとは掛け離れた「悲惨」であり「悲劇」だ。
だから読後感がいい・・・とはどれも言い難いような話が多い。

バラライカのキレっぷりにも、恐れ呆れつつも、やっぱり行き着く先は「ハッピー・エンド」なんかではなく「悲惨な死」のような気がするのは作品全体に漂う雰囲気に相違あるまい。

この悲惨から脱出できる可能性があるのだとすればロックと出合ったことで運命が好転するかもしれない「レヴィ」だけのような気もします。
今後の見所はそこかな。

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[投稿:2010-07-31 07:13:12] [修正:2010-07-31 07:13:12]