「臼井健士」さんのページ

自衛隊が突如、東京の銀座に開いた異界からの軍隊と戦いつつ、異界と東京を結ぶ「門」をくぐって異界に侵攻し、多くの住民を助けていく。
過去作品で自衛隊が登場する作品は大体「過去へのタイムスリップ」ものだったように思う。
それだと、最初は強くて無敵の自衛隊も弾薬やガソリンが尽きると無力化してしまうという「弱体化」という問題が避けられず、終盤に失速する危険があった。

この作品は「門」で現在日本と繋がっているため、常に日本政府からのバックアップを受けて補給線が途切れないので主人公側の強さが続くのがいい。
敵側は中世的な軍隊・世界観のため「圧倒的な力を持つ龍」を除いては対抗しようがない。

作風としては「虐殺」「強姦」などの描写も出てくるので、そういった世界観の中に自衛隊員が同じ絵の中で並ぶのは本来違和感がある。
しかし、そんな世界観にあっても現地の民衆を助ける行為は「自衛隊の職務そのもの」であり、そういった行為の数々で人々から信頼を徐々に得ていくのは良い。

初巻はプロローグ的に「主要登場人物」が揃い、政治的な背景が語られる。原作は未読で不明だが、結構強引な冒頭の導入部だと思います。

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[投稿:2016-02-06 05:51:02] [修正:2016-02-06 05:51:02]