「森エンテス」さんのページ

「No man is a hero to his valet.(英雄も側近の目にはただの人)」

この言葉の後に「こんな野郎とは、一日でも早く別れたい」と繋がるのですが、これは『神様の伴奏者 手塚番13+2』という当時の手塚番の人達へのインタビュー集の中にある、ある編集の言葉です。

今回レビューしている作中にも、「そう思うわな」と思わされるエピソードが全開なのですが、同時に手塚治虫という不世出の天才が、創作に掛ける狂気が理解できる作品でもありますので、漫画ファンは読む価値があるかと思います。

僕は漫画の良さは、思いも付かないような想像力の発露が形になる事だと思っているのですが、手塚治虫先生は存在自体が凄すぎて(もはや凄すぎて異星人)、こういう人だからこそ、我々の想像の遙か上を行く作品を創造することが出来たのだと再確認しました。

レビューの締めくくりに一つの言葉を・・・

「遠くに離れるとね、富士山じゃないんだけど、その高さ、姿の美しさがわかる。」

冒頭の言葉で手塚治虫先生を評した編集者が更に続けた言葉です。

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ちなみにこの本の中での主要人物『カベさん』、前述のインタビュー集の中で「酔っぱらって怒鳴り込む」「原稿を破る」「ハサミを投げる」等の行動も取っていたというエピソードが、書かれていました。
(既に他界していたと思われ、インタビューは受けていません)

・・・凄いですね。

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[投稿:2011-12-20 07:57:30] [修正:2011-12-20 08:10:40]