「gundam22v」さんのページ

知名度が乏しい作品ですが、オカルティックバトル漫画(グロあり)として力作だと思います。ややクド過ぎると思った箇所もあるものの、マヤ文明関係のウンチクを絡める大胆な作中考察は勉強にもなりました(原作が小説だけはあるなと)。

何より絵が本当に綺麗かつ描き込みが凄いです(作画担当の人が作中に普通に登場して話に絡んじゃうのですが、その人物描写からはとても想像出来ないほどマメさを感じる)。それでいてバトルが見やすく迫力満点なのも評価点。たまに立ち位置が見えにくくなりますが(相関図でも随所に差し込まれると良かった)、様々な勢力が入り乱れての攻防だったのもストーリーに引き込まれ読み応えがありました。日本編とユカタン編からなりますが、ユカタンに行ってからの方が物語がクリアかつ収束して行く感じがあって良かったですね。

雑誌休刊など困難に見舞われて、そのことが作中でも婉曲に愚痴られていますが、執念のネット連載でしっかり完結させたのは大したものだと思います。原作と違う結末らしいですが、救いを残したようで読後感が良かったです。ただそのせいで単行本で読むなら工夫しても後半が文庫になってしまうのが、長所である絵を楽しむことを考えると惜しいなと思ってしまいましたが。いきなり差し込まれるギャグ描写も日本編は分量も多くて違和感がありました(次第に抑えられて良いバランスになった)。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-09-15 20:59:15] [修正:2017-09-15 20:59:15]

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