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麻雀にツキや流れはあるのか?
プロの間にさえ今でも続くデジタルとオカルトの論争。
そんなデジタルとオカルトとを本格的に対立させた面白い構図の作品。

オカルト派の中心人物は、
オカルトシステムと呼ばれる科学的根拠のないセオリーを操る刈人。
メロンソーダを好み関西弁を話すなどオカルト系な胡散臭いキャラ造りに成功している。

デジタル派の中心人物の梨積と無頼堂も
それぞれ十分にキャラが立っていて、ライバルとして魅力的な存在になっている。

また、「アガリ最速」を標榜する些渡など脇を固めるキャラクターも強い。

闘牌の内容も前半はノーマーク爆牌党レベルに高く申し分ない。
(後半は馬場プロが監修から降りたので闘牌がイマイチになったという話)

麻雀は確率を超えたところに強者が存在してナンボなので
オカルト派の刈人がデジタル派を倒す様はひと言で言えば痛快。

唯一残念なのが、主人公の夏目の打撃系というよくわからない打ち筋。
打点追求系のイケイケ麻雀のようだが
デジタル対オカルトという構図の中でその打ち筋が生きている訳でもなく
主人公の夏目の魅力の無さがこの質の高い作品の評価を落としているように思う。

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[投稿:2014-04-05 11:20:24] [修正:2014-04-05 11:20:24]