「shio40」さんのページ

時代性というものを考慮しても、この点数を付けざるを得ないと思いました。

それまであったのかどうかは知らないが、(少年)漫画ではタブー・絶対とされていた勧善懲悪という概念、それを根底から覆したという良くも悪くも漫画の歴史に名を残すことであろう作品です。

自分はこの作品をアニメから知った口で、漫画が有ることを今まで知りませんでした。アニメの様な軽い雰囲気で読んでみると、途轍もない絶望と、果てしない虚無感に襲われました。漫画を読んでいてこんな感覚を味わったのは初めてでした。

自分が文庫版を読んでいたせいなのか、幾つか蛇足なエピソードがあったのが少し残念だと思いました。

この作品の主題の一つでもある人間観は寄生獣という作品にバトンタッチましたが、やはりこの作品あってのものなのだと感じます。

これを少年漫画として世に出した当時の作者と編集部に賛辞を送ります。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-03-04 00:05:56] [修正:2015-03-04 00:05:56]