「まれら」さんのページ

新聞四コマのような普遍性をあえて捨て、続けて読まなければ理解できない深くて狭い世界を綴っている。よくある四コマだと思って適当な部分だけをつまみ食いしても、あまり面白くないだろう。四コマのくせに「順を追って」「続けて」読まなければ味が出てこない面倒な作品。
その代償としてキャラクターの確立は大成功で、小ネタの積み重ねで時代や人物像を浮き彫りにしていく手法はなかなか見事である。郷愁にゆるいギャグを織り交ぜやがて感動へもっていく構成が、最初から意図されたものかどうか不明だが、間延びしながらもなんとかフィナーレまで描き切っている。
怠惰で無意味な大学生活を経験した覚えがある者にとっては、じわりと記憶が蘇るような作品。

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[投稿:2008-01-15 21:05:02] [修正:2008-01-15 21:05:02]