「ranky」さんのページ

6点 モテキ

やっぱり俺はダメなんだという男性が
モテキを向かえて、どうなるという話。
私個人としては、
主人公と世代も考え方も非常に似た人間でして
非常におもしろく読めました、

この作品が、けっこう話題になっているのは、
時代性をうまく読み取って
うまく分析しているところが新しく納得感のあるものだったからだと思います。

「俺が悪い」
聞こえはいいですが、人間は社会の中で生きてこそ人間なわけで、
内観・内省ばかりしていてもしょうがない。
自分自身を評価する人間は、他人でも良いはず。
他人から評価をもらうためには、自分で断定せずに前に進まなければならない。
男女問わず、表面の仲良しだけではなく、
それが壊れてもよいという覚悟の上での一歩進んだ関係性。
ただ、それができずに自分自身が行う評価しか信じられずに前に進めない。
そんな時代性があるのかもしれません。


読みながら「なるほど」とは思いました。
そういう意味では面白いマンガだと思います。
ただ、夢中にはなれなかったというのが正直なところ。
それは、「なるほど」を感じさせるわかりやすさがある分だけ、
非常に客観性が強くなってしまい、感情移入ができなかったからかな思います。
そして、感情移入できなかったのは、
人間や社会なんて、「なるほど」と簡単に理解できるほど
単純じゃないからからかなと思ってます。

私も偉そうに時代を語ってみてますけどねー。
おあとがよろしいようで。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-06-26 05:36:51] [修正:2010-06-26 05:36:51]