「ranky」さんのページ

「神童」に続く、作者の音楽マンガ第二弾。
前作はピアノが題材でしたが、今作はオーケストラが題材です。
前作は一人の女の子を掘り下げた「音」を描いていましたが、
今作は複数の人のエピソードを集めて作り出される「音」を描いているという感じ。

指揮者の重要性、楽器マメ知識などが入っており、
オーケストラというもののおもしろさが伝わってきました。
そしてなにより、やっぱり音楽マンガはおもしろい。
音が出てくるときは、作中の登場人物と一緒にしびれます。
私は、この人は絵がうまいと思いますけどね。


「のだめ」「BECK」「ピアノの森」など、
音を表現した有名マンガが複数存在し、
一つのジャンルとして確立してしまった現在では、
新鮮さがなくなってしまった分、
作品を評価するためにはハンデになってしまったかなーというのは否めません。

ただし、音楽マンガのおもしろさには溢れてます。
コマ割の自由さや、読み手に自由な時間の流れ方などの
マンガという媒体の可能性が凝縮されています。
読後に満足感が得られるのは確かです。

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[投稿:2010-06-26 06:04:30] [修正:2010-06-26 06:13:11]