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8点 HELLSING

異端の漫画。ブラム・ストーカーの小説よろしく吸血鬼狩りとしての話からストーリーは始まるのだが、この漫画の肝はストーリー如何よりも世界観の持つ独特の雰囲気にある。というのも、他の方のレビューにあるように何もかもが狂っている。画力による視覚的なものがどうということではない。ヒラコーによる独特の狂った語り口がキャラクターに生み出す病的なまでの個性は計り知れない。一般の感性を持つ人間は敵味方共に存在せず狂気に魅入られた者共が戦争を繰り広げていく。この漫画にあるのは混沌とした中に渦巻いている混乱である。
普通の漫画では物足りないという人は一度平野節に毒されてみてはどうだろう。カバーの下にあるおまけ絵だけでもかなり癖が強い。

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[投稿:2007-08-31 06:40:54] [修正:2007-08-31 06:40:54]

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