この漫画のレビュー
6点 朔太さん
知人の若い20代の女性が同様な病気のため、半年ほど入院治療されました。
入院以前の彼女は、一流大企業で将来を嘱望されるくらいのエリートウーマンで、
経済的だけでなく結婚生活も得て順風満帆に見えていました。
なのに、ある日破綻の日が来て、錯乱状態になって1週間ほど家出をしました。
とてもそのギャップが信じられず、未だに人間の底知れぬ闇のようなものが
私の中に残っています。
その疑問に応えてくれることを期待して、この作品を読んでみました。
なるほど、3回の自殺未遂の原因や経緯は理解できました。
さらには、人間との繋がりの希薄さが原因と自己分析されています。
しかし、最終話では「病気と障害を持つ私に必要だったのは、生きられるだけの
お金と仕事だったんだ」と結論付けられております。
そのことで、ますます理解が遠のいてしまいました。
本当にそうなんですか、と尋ねてみたい衝動が起こり、やや消化不良です。
同様の失敗をされる方々の代弁者として、またその周辺にいて救済に心を
砕く方々のために、さらに理解が深まる作品を期待します。
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[投稿:2024-11-10 09:25:45] [修正:2024-11-10 09:25:45]