「朔太」さんのページ

総レビュー数: 509レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

前作3篇とは様相が違ったテイストです。
おどろおどろしさは、相対的に減ってはいますが、
未来の予言が最大の謎として、提示されます。
7年後、さらには、将来まで最後には展開されており、
いよいよ佳境に入った感じが強くなりますが、
果たしてどうでしょうか?

解決編までたどり着きたい思いと、
もう腹いっぱいの感じと、せめぎ合います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-01-22 05:59:37] [修正:2021-01-22 05:59:37] [このレビューのURL]

沙都子の庇護に関して、異様に執着する圭一に、
違和感を感じます。
悟史の失踪と絡めて、動機付けを説明しているの
ですが、沙都子の行動も理解できないので、
疑問がいっぱい出てきます。
解決編で全部、伏線が回収されることを祈りますが、
本当にそれが可能なのでしょうか。

どのシリーズでも、女の子に「ほああ」とか
「かああい」とか「ございますのことよ」とか
言わせているロリっぽさも、
私にはそろそろ限界になってきました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-01-19 07:06:38] [修正:2021-01-19 07:06:38] [このレビューのURL]

山岳女子の一人山登りの楽しみ、喜びが満載です。
なぜ一人で山を目指すのか、本人も分からないと
言っています。

しかし、週末と休暇どころか毎日を山登りと
その準備に充てる彼女は間違いなく山が人生ですね。
それに食を絡めて楽しみを倍増させています。
その楽しげな雰囲気がよく伝わってきて、
ハイキングがしたくなる漫画です。

山登りがテーマになっていますが、私は主人公の
日々野鮎美ちゃんの価値観というか
人生の選択の考え方が好きです。
ぶれないポリシーを持って、人生の楽しみ方を
知っているという感じが気にいっています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-01-14 06:53:32] [修正:2021-01-14 06:53:32] [このレビューのURL]

料理漫画ではあるのですが、主人公の専門である
フランス料理を中心にして、料理の力で外交相手の
機微に触れながら、懐柔していく手腕が見どころになります。

公邸料理人が一流の料理人でないと務まらないのは
理解できますが、外交の一翼を担うというのは、
やはりフィクションだろうと思ってしまいます。
よって、ストーリーに説得力を高く期待しがちです。
なるほどね、と納得できる回はそれほど多くなく、
なんとなく最悪の事態は免れたというような
お話が多い気がします。
それでも料理ごときで国益が守られたということが結末にあります。

欧米を相手に外交を進めるお話よりも、中国を
相手にした回が比較的スリリングな展開ですね。
主人公大沢公ではなく、弟子の青柳が活躍した
香港領事館の編が一番面白く感じました。
欧米人やベトナム人、韓国人に比べて、
外交的にタフに感じるせいでしょうか。

もちろん、料理に対する薀蓄も沢山出てきます。
フカヒレというのは中国近海では獲れないので、
実は干しナマコと干しアワビと並んで「俵三物」と
呼ばれる日本からの輸出品だとか。
やはり驚かされます。

一言でいえば、絵も可愛く読みやすく、
外交の価値や重要性を理解することができる点で、
優れた料理漫画作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-01-11 06:51:29] [修正:2021-01-11 06:51:29] [このレビューのURL]

SFファンタジーという触れ込みの作品でしたが、
少し違った感想を持っています。
シナリオは一応あるのですが、SFの部分は
設定に借りているだけで、とてもゆったりとした
時間の中で高校生活が流れていきます。
ゆっくり過ぎてファンタジーと称されるのでしょう。

宇宙ロケットの飛行士養成コースに進む5人の
友情がほんわかした雰囲気の中で、
押しつけがましくなく表現されていますので
見失いがちですが、むしろ5人の高校生が相互の
感受性に影響し合って生きる物語という印象です。

5人の高校生は、それぞれに事情を持っています。
サボり癖があっても、結局飛び抜けた才能を有する秋、
人への信頼を失って孤独に無理にでも生きようと
決意しているマリカ。
特にこの二人には不治の病と家族との不和があって、
悲劇性を醸し出していますが、
やや過剰な演出だったかもしれません。

私が、気にいっているのは、むしろ普通の高校生、
圭と府中野でしょうか。
圭は、とりたてて特技もなく成績も良くない普通の
女性ですが、アスミも含めて悲劇性を持った
3人の同級生にあって、極めて普通に同情の
気持ちを隠して、明るく接します。

孤独の少女だったアスミも彼女によって救われました。
マリカにもねじ曲がった性格だの、偏屈だの悪態を
つきながらも、絶対に友情は裏切らないことを
直接的に言葉にします。
他の人物たちは、恥ずかしくて言葉にしないような
ことを代弁します。
この普通のセンスの女子高校生が、普通の人間の
存在を肯定してくれているようで、読者も救われます。

もう一人の府中野君が、私の最もお気に入りです。
彼の口癖は、「バカ。・・たくもー。」であって、
非難と愚痴の人です。
アスミとは幼馴染ですが、いじめられるアスミを
直接助けることもありませんが、隠れたところで
アスミを見守ってきました。
どこにもその表現はありませんが、どうやら
宇宙飛行士になりたいのではなく、アスミを見守る
ために宇宙学校に入学した模様です。
そのくせ突き放した態度で、距離を保ったまま
アスミを見続ける府中野君は、感情を見せないだけに
とても切ないです。
ナイスガイと拍手を送りたい気持ちになります。
もちろん夢を諦めないアスミやライオンさんの
存在はとても重要ですが、この脇役の二人に
フォーカスされた場面では、心が動きます。

泣ける、泣かそうとしているという感想が多い中で、
何気ない風景(階段の多い下町の坂道、古い街灯の
ついた道角、夜中に明るく点灯する自動販売機の
前に留められたオートバイな)のイラストも出色ですね。

これまでにない不思議な魅力のある作品に出会えて、
嬉しい気持ちになりました。

<追記> 
実は、私事で恐縮ですが、2020.12.19付 産経新聞の
ビブリオエッセイに上記内容を反映した投稿原稿が掲載されました。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2021-01-08 06:35:05] [修正:2021-01-08 06:35:05] [このレビューのURL]

マンガ家や漫画雑誌、編集の裏側を題材にしていること
自体に、新分野の漫画と多くの読者が驚いたはずです。
しかし、読み進めるうちに、読者の興味を繋いでいる
のは、やはり「王道バトル」なんですね。
「友情」「努力」「勝利」が少年ジャンプの共有される
価値観と聞いたことがありますが、
本作品もこの価値観を踏襲している王道マンガであり、
決して邪道マンガではないことに気づかされます。
魅力ある絶対的な存在であるライバル新妻エイジが、
最高の味を出しています。

さらに、「比較的地味な内容になる」と大場つぐみが
予言していたように、徹底したリアルさが非現実的な
ワクワク感を消し去ってしまうハンデがあるにも
関わらず、次々と読み進めたくなる魅力があります。
これは、よく観察してみると、毎号話を閉める
最終頁や最終コマは、必ずサプライズとなるセリフ、
次号展開転換への期待・布石が示されています。

この仕掛けは、プロの原作者、漫画家、編集者の
定石なのでしょう。
このように実際の編集上の工夫などは伏せながら、
漫画の編集上の裏話をストーリーの中心に
据えるのですから劇中劇のような楽しさがあります。

一つだけ注文をつけるなら、Webでシナリオの
50人の批評意見を集めてヒット作品を作るという
アイデアはやや荒唐無稽であり、さらにこの手法を
使うライバル七峰を出現させ長々と話を繋いだ
展開だけは減点部分でした。
概ねシリアスで現実的な展開でハラハラさせた
ストーリーがここで大減速でしたね。

一方、亜豆美保との何とも無邪気な恋が底流にあり、
最終話までのハッピーエンドへの予感が安心感を
与えています。
声優コンペの巻や、生ラジオ番組でのカミング
アウトの巻では、お約束ながら最高潮の場面
だったと感心しました。

ここでもキチンと最終話に向かって計算され
つくされた道筋が見えます。
マンガの限界をまた一つ超えた作品として、
我々の記憶にいつまでも残る作品だと言えます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-12-22 17:51:36] [修正:2020-12-22 17:51:36] [このレビューのURL]

ステレオタイプのイタイ若者像をモチーフにしています。
決してトンでも君でもないんで、普通に生きる若者と
共通するところも見え隠れしていて、読み手の投影と
しても感じられる部分が多いんです。

したがって、一見コミカルで痛々しい田中や仲間の
行動・生活も決して腹を抱えて笑えないですね。
「働かない勇気。」なんてスローガンも一見
馬鹿々々しいのですが、それを望む読み手もその
願望があることに気づかされる、なんてのは一つの例です。

前半は本当にさすらい旅に出て、結局何も獲得する
ものもなく失意のうちに帰郷する田中です。
ここまでは本当に痛々しい。
後半でナナコと出会い、普通の家庭生活を拒否しつつ、
あくまでも稼ぐこと、働くことを拒否しつつ、
女性との生活との間で揺れます。
その一方で、精神的にはやはり落ち着いてきて
安心して読み進めることができるようになってきます。

ギャグマンガのはずが、読者に痛みを与え続ける不思議な作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-12-08 06:13:36] [修正:2020-12-08 06:13:36] [このレビューのURL]

最遊記本編に至る500年前のお話です。
西遊記で語られる悟空が岩から生まれ、天界から
放逐され、五行山に封印されるまでの大騒動が、
中国ほか東南アジアでは面白おかしく語り継がれているそうです。
日本人がよく知る西遊記の三蔵法師との旅は、
後半のお話ですが、前半は全くと言ってよいほど
日本人には馴染みがありません。

とはいえ、本作品でもタイトルから微妙に変えている
ことから分かるように、本家西遊記から相当乖離した
独自のストーリー展開です。
確かにオリジナリティはありますが、3名の悟空の
庇護者たちの命を懸けて拘る意地の理由が、
終始一貫して理解不能でしたので、入り込めません。
ここが最も大切なところですが、全く説明不足でしかありません。

女性作家の重視する感情最優先ストーリーとなって
しまっており、根底にはBLすら感じてしまいます。
個人的には、BLはそんなに美しいことですか?
と思いますので、共感できません。

絵は美しく、格好の良い人物しか出てきませんので、
女性向けには一定の評価は与えられるかもです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-11-27 06:09:42] [修正:2020-11-27 06:09:42] [このレビューのURL]

戦国時代を背景に傾奇者(かぶきもの)あるいは、
いくさびとのポリシーを世に紹介し、
男気に結び付けて美化した作品である。
男はかくありたいと、少年たちに啓蒙した功績は大きい。

化け物のような怪力と巨体があれば、
怖いものなどあるわけがなく、男気の自信の源が
肉体的に圧倒的な格差であることが見て取れるだけに、
手が届かない希望を見せられている気もする。
中には、力を得るためには、体を鍛え格闘力を
身に着けようと決心した少年も多かったことだろう。

少年誌だから許されるのだが、エンターテインメント
としては心から楽しめないシーンがたくさんあったこと、
強者の論理が鼻についたことが残念ではある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-11-20 06:12:21] [修正:2020-11-20 06:12:21] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

表題から想像する内容は、星里さんの得意とする
ラブコメでなければ純愛ドラマの辺りでした。
進展する展開にその都度裏切られるサプライズが
心地よかったです。
結果的には純愛ドラマに落ち着いた印象ですが、
とても純愛とは言えないドロドロのヒロイン浮世が
私にはとても新鮮でした。

話は変わりますが、ネーミングとしての浮世は、
浮世離れの意味ですよね、きっと。
浮世のような女性は、同性には本当に嫌われますよね、
現実には。
実際、いますよ、まれに。
すぐに謝る、押しに弱い、断れない、むしろ人に
媚びることで特に男を誤解させる、
結果そんな気はなかったと逃げ出す、
嘘をついてでもその場を繕う。
しかし、放っておけないくらいひ弱で儚い美しさが
あるので、灯りに吸い寄せられるように男が群がってくる。
同性の女性には最も太刀打ちしがたい大敵ですよね。

災厄を呼ぶ女性、浮世。
こんな女性の魅力がベースになっています。
男なら大抵の者は理解できます。
主人公辻もその一人ですが、その危険な匂いに気づいて
絶対拒否する時もありますが、結局は人生のすべてを
失った挙句、彼女の魅力から逃れられない自分に気づきます。

ハッピーエンドかと思われた4巻では、浮世にとって
辻の存在が絶対と感じたその直後の引っ越し屋とのトラブル、
辻との生活を捨てて峰内の元に戻る裏切り、
さらに峰内も捨てる心変わり、の場面は
若干の論理性が欲しいところですが、
それがないから不思議ちゃんの浮世なんですね。
疑うことなく、仕方ないと受け入れることだけが
浮世のパートナーになれる資格を得るわけです

最終巻の展開も、サプライズといえばそうだし、
これでしか話は終わらない感じですが、満足でした。
最初の浮世の出現から最後の展開までこれまで
見たこともない波乱のドラマを見せられた気がします。
名作だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-11-14 07:04:17] [修正:2020-11-14 07:04:17] [このレビューのURL]

<<前の10件
123456789

月別のレビュー表示