「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。

7点 BUTTER!!!
高校ダンス部での青春群像のお話です。
今風のセリフ回しが多いのも特徴です。
元気印の夏、ネクラで目標のない端場の男女二人を
中心に展開されるお話かと思いきや、周囲を固める
脇役に焦点が移っていき、むしろ味を出しているのは
たった4名のサブキャラ達でした。
コンプレックスで自縛状態の柘、他人とぶつかり合え
ない掛井がお気に入りです。
柘は単なる数合わせ的なメンバーと思っていたら、
突如前髪を上げたりしてサナギが蝶に変身してしまい
ました。それでも根本的なコンプレックスから抜け
きれておらす、むしろ愛おしくなるくらいの魅力ある
キャラになります。
創部者でありながら副部長と影の実力者を装う和美は、
熱情を隠しつつ笑顔を出しません。
部長の高岡は、そんな和美の孤独さに魅かれて
ダンス部を手伝います。
青春には淡い恋心がつきものですが、できるだけ
これを排除して、熱中したり打ち込めること、
楽しめる自分探し、仲間探し、といった女性作家
ならではの視点で物語を進めていきます。
これは男性作家では絶対描けない世界だなあと
思いつつ、一方で自分の青春と重ね合わせて
共感できました。
胸の奥のチリチリした青春への憧憬に火をつけて
くれる作品です。私は結構気に入りました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-10-30 09:05:45] [修正:2016-10-30 09:05:45] [このレビューのURL]
9点 ちびまる子ちゃん
昭和を投影した原風景が背景にある漫画。
誰しも小学生の頃を思い出して、何とバカバカしい毎日
だったとか、なんであんなつまらないことにクラス中が
熱中していたのかとか、玉ねぎ頭のようなクラスメートが
いたりとか、ありますようね。
そんな想い出帳から沢山の友人と家族を引っ張り出して
きては、エピソード話を紡いでくれたちびまる子ちゃん。
爺さんも婆さんもいる実は三世代家族のちびまる子は、
決して孤独ではないのです。といって、自立心がない
訳ではなく、むしろ独特の感性で自分だけの生活を
楽しんでいます。
三世代家族は昭和の時代には典型的家族かと言えば、
そうではなかったと思いますが、むしろ団地族や核家族に
対して憧憬や懐かしさを与えていたのかもしれません。
さらには、作者の独特のクスぐりネタは、共感を呼ぶ
健全な小市民感覚のギャグだからこそ、長く支持されて
きたのでしょう。
アニメを通じて、サザエさんに肩を並べるくらいの
国民的お茶の間漫画の地位を勝ち得たと言えます。
いわば、名作です。
しかし、原点は原作初期にある小さな想い出話に
過ぎなかったことは、驚くべきことだと思います。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-10-23 22:43:01] [修正:2016-10-23 22:43:01] [このレビューのURL]
マイケルという猫を借りて、小林まことのギャグだけを
集めた短編集という気がします。
ストーリーをそぎ落としてマイケルの日常を通して、
猫の可愛らしさと人間のバカさ加減を笑います。
読みながら「馬鹿だねえ。」と思わずつぶやいています。
「1・2の三四郎」で非凡なギャグセンスを見せた後、
本作の連載が始まったようですが、私はこの短編もの
よりストーリーの間に挟むギャグの方が好きで、
「柔道物語」がその集大成に繋がったように思います。
とはいえ、本作品も小林まことの代表作として、
記憶に残る作品になりました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2016-10-18 05:22:38] [修正:2016-10-18 05:22:38] [このレビューのURL]
5点 ワールドエンブリオ
複雑な説明で世界感を語ろうとするのだけれど、登場人物が
多すぎるので、理解は未消化のまま終わりました。
しかし、侵略者とその後の処理で、世界が嘘になって
しまったという点では、大筋でサプライズを与えて
くれました。この世界感がたまらなく楽しめた方は、
評価が高いでしょう。
もう一つは、主人公を取り巻く人間関係が、コンプレックス
と近親的愛憎にまみれていて、これが苦痛に感じる読者と
これを魅力と感じる読者で評価が分かれると思いました。
私は、残念ですが、世界感でも人間関係でも、感情移入できる
タイプではなかったようで、相当の速度で読み飛ばして
しまいました。
それでも最終巻近くでは、「優しいウソの世界」という
表題通りの共感を覚えましたので、そこそこ満足できる
できばえだったと思います。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2016-10-16 20:09:15] [修正:2016-10-16 20:09:15] [このレビューのURL]
少女誌向けラブコメというのは数あれど、ここまで徹底した
少年誌向けラブコメは前例がなかったような気がします。
あえて言えば、「タッチ」他あだち充先生の一連作品
でしょうが、少女向けでも通用しそうなテイストは、
初めてとも言えます。
ギャグの質はかわいい少女達のやることだから許される
ような誤解ネタが多すぎて、あまり笑えないものも
多いです。主人公の天満が天然の設定だからなのですが、
安易に誤解が誤解を生んで大混乱というのを乱発し過ぎで、
止めてほしいところでした。
一方で、準主役の播磨の一途さ、男気に筋が通っていて、
気持ち良かったです。私の一番のお気に入りは八雲
ですが、播磨がどんなに深い関わりを持っても、
いつまでも「妹さん」と八雲を呼ぶ姿勢に好感度大
でした。また、心揺れる八雲や沢近の姿がラブコメ
たる所以ですね。
ほとんどマンネリ化したパターンの連続ではありますが、
絵が可愛く週一度の清涼剤のような連載でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2016-10-09 17:29:40] [修正:2016-10-09 17:29:40] [このレビューのURL]
7点 哲也-雀聖と呼ばれた男
麻雀漫画と分類されているようですが、麻雀の手役の進め方を
説明した場面は一度もありません。麻雀に名を借りた賭博
漫画というか、イカサマ手口で勝負する玄人(バイニン)
商売の世界を紹介しているにすぎません。
戦後の混乱期を背景に、喰うか喰われるか、生き延びるか
落ちるか、の命の賭け方も本人次第であって、誰にとっても
賭博人生だったようです。
様々なイカサマ手口を編み出した玄人が、哲也の前に次々に
現れては敗れていきます。その異様さや特異さは少年誌には
相性が良く、長期連載になった理由の一つでしょう。
警察にとって治外法権である寺の中で、絶対負けない秘策を
持つ僧侶、警察権力を背景に負けを強要する刑事、牌に
気付かない目印を付ける玄人、美人玄人等、個性的な好敵手が
次々に現れて、バトルが繰り返されていくわけです。
青年誌のような大人の臭いをちょっと嗅がせて、
少年誌では見せにくい世界を、程良い異様さで別世界の
ような演出させていることで成功しています。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-10-05 05:18:21] [修正:2016-10-05 05:18:21] [このレビューのURL]
サスペンスドラマ仕立ての展開で、1巻目には期待も大きい
ところがありましたが、展開は遅いし、謎は深まらないし、
最後まで同じ興味で引っ張るし、2巻目以降はグダグダで
急失速でした。
暗殺者、記憶喪失的な二重人格がキーワードですが、今や
三流TVドラマでも使わないような設定の古さですから、
興味が続くわけがないです。
副題の「12人の優しい殺し屋」は、出てくるには出て
きたのでしょうが、主人公一人が中心に回る展開で、
他の殺し屋は完全な脇役ですから、全くふさわしく
ない副題でした。
オムニバスを想像していましたが、そんな深みはなく
期待して損した感じです。その失望が結構大きな
マイナスになりました。
女性漫画家特有の目ばかり大きく髪がさらさら人物と動き
のない絵面も好みでないこともあって、残念ですが、
私には合わなかったです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2016-10-01 18:35:06] [修正:2016-10-01 18:35:06] [このレビューのURL]
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