「朔太」さんのページ

総レビュー数: 445レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

19巻を揃えて2日で一気読みしました。
深読みする場面はありませんので、ガンガン読めてしまいます。

高校野球漫画の王道は、地方予選すら勝ちぬけそうに
ない弱体野球部がライバル達との切磋琢磨により、
どんどん成長していき、ついには甲子園に出場する
という成功物語です。
そのセオリー通り、本作品も何を考えているのか
分からない監督を迎えて、どんどん成長していきます。
その過程は14巻までドカベンストーリーそのものです。
エースの入れ替わりが一つの人間ドラマになっています。

納得できないのは喜多条監督の不可解な指導ぷりであり、
いつまでたっても説明はありません。
それは最後まで変わりません。
ただの奇をてらった展開としか思えません。
才能豊かな選手しか起用しないと明言しながら、
言動が一致しません。

15巻からは新たな主人公である江崎の物語が始まります。
話の展開は予定調和的なご都合主義のお話が続きますが、
ドラマチックではあります。
高校野球漫画らしくない後半の展開ではあります。
が、様々なテイストが混じりあいながら、
結局のところ人間賛歌になっているところが、
本来の原秀則らしさといえば言えそうです。

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[投稿:2019-10-12 15:13:20] [修正:2019-10-12 15:13:20] [このレビューのURL]

9点 ラフ

あだち充さんの作品は大抵読んでいるつもりでしたが、
有名な「ラフ」を全巻揃えて読んでみました。
ラストのまとめ方の上手さとそこに至る亜美ちゃんの
心の変遷が乙女チックで感動しました。

現代版ロミオとジュリエットが下敷きになっています。
先代からの遺恨の遺言が残る商売敵から、毎年
「人殺し」の年賀状が送られてくるお相手が美少女でした。
水泳や飛込み競技は、単なる添え物です。
スポーツそのものは爽やかさを演出するだけの小道具です。
むしろ、様々な障害、例えば選手生命を絶つような
交通事故がライバルの恋敵に起こったり、幼馴染み時代を
共有していたり、偶然と運命の予定調和の物語が主題です。

物語をしっかりしたものにしているのは、今回もヒロイン
亜美ちゃんの淡い恋心の芽生えを表情で見事に表現して
いることです。
例えば、救急箱を急いで取りに行く圭介を待つために、
その前に手に入れた救急バンを隠すとぼけた表情。
押し付けがましくなく、さりげなく好意を会話に挟むシーン。

一方で脇役たちも見事に、人間賛歌を演出します。
特に、緒方が素晴らしい。
久米の恋の成就のキュービットとして、わざと嫌われ者を
演じます。
彼が母親の療養のために北海道に去るわけですが、その
早朝の最後の別れのシーンも男らしい。
小柳かおりも最初は、悪役敵役で登場しましたが、圭介の
優しさにほだされていく乙女心の表現も見事でした。

あだち作品のヒーローは常に定型で、飄々とした性格が
持ち味です。
頑張らない、ダメな男がカッコ良い、という価値観でしょうか?
でも、実際それで日本チャンピョンになれるはずもないのですが。
実際、圭介には、親父の言葉として自分を表現しています。
「親をおろおろさせるようなところは全くない。
何をやってもそこそこ、大けがも大失敗もない。
手のかからない目を離しても安心していられる。」
そんな男が現実にはヒーローになれるわけもないのですが、
あだち作品ではそんな青年の持つ素晴らしさに
スポットを当ててくれます。

「タッチ」も素晴らしい作品ですが、「ラフ」は双璧
かもしれません。
減点の1点は、卑怯者の敵役など冗長なエピソードを
挟んでいる点です。
これが少ない作品ほど、私の評価は高くなっている感じがします。

いずれにしても最大級レベルの良作と言えるでしょう。

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[投稿:2019-10-02 19:54:23] [修正:2019-10-02 19:54:23] [このレビューのURL]

昨日、波に乗っていたのにもう三十歳?
そんなおとなになったことを実感できない、
オトコとそれに恋するオンナの物語。
代表作「東京ラブストーリ」と同時期に、読み切り作品をシリーズ化した。
パターン化された男女恋愛といえばそうだが、柴門ワールドの原点とも
いえる作品で一見の価値有りでしょう。

<再読追記です。>
10年ぶりに再読しました。
1年に2回のペースの連載だったそうですが、珠玉の短編9作品だと思います。今読み返すと、単なる男女の恋愛話ではないです。

人が生きていく上で、本当に必要だと思えるほどに愛すれば、
嫉妬だとか束縛だとか誤解だとか失意だとか負のマインドが生まれてしまいます。
それが若い時には増幅されがちで、時に致命傷になってしまい、
男女は別れてしまいます。
そんな意味でしょうか、副題にはPeter Pans & Wendies‘ Short Stories とあります。最高の副題だと感心しています。

他にも子供が欲しい自分の気持ち以上にパートーナを
大切にすることを選択した男の話、寛大な自分と信じていた
のに裏切りには寛大ではなかったと気づく女の話、
やり直せると考えるのだがやはり諦めている男女の話、
寂しい自分を認めた瞬間に見つかる恋の話、
互いに支えられてきたことに気付かなかった兄妹の話 
と私なりの副題をつけてみました。

男女だけでなく人生のパートナーは誰にとっても大切です。
大切な人との心の機微を表現させれば、
柴門ふみは日本の第一人者でしょう。

30年前の作品ですが、現在に至る間に、この分野を
超えるものどころか、足元に迫る類似作品すら見たことがありません。


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[投稿:2010-09-05 17:01:56] [修正:2019-09-21 12:14:55] [このレビューのURL]

10点 ROOKIES

ドラマ仕立ての展開は、予定調和そのものではありますが、心を打ちます。

先日、ボリビアから来た外国人女子学生が、思春期に見た
日本のTVドラマ「ルーキーズ」に深い影響を受けたと
涙ながらに語っていました。
劣等生でいじめを受けていた多感な思春期に自殺を
思いとどませるほど強い力があって、これを転機に彼女は
猛烈に日本語を勉強し、絶対に日本へ行くとの決意で
現在の自分があるということでした。
日本には弁論大会で一時的な来日ですが、母国で留学生の
椅子を勝ち取り、絶対戻ってくるということです。

日本人の漫画文化は、ドラマを輸出し、海外の人たちを
救っているのです。
思いもよらない波及効果です。

本作品は、臭い。
しかし、心が乾いている人には慈雨のような効用があります。
道が見えなくて悩める思春期の人たちには是非一読してほしいと思います。

名作だと思います。


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[投稿:2019-09-12 19:16:50] [修正:2019-09-12 19:16:50] [このレビューのURL]

3点 セルフ

すみません。
主人公の世界に感情移入どころか思考も理解できませんでした。
人間の内なる嗜好や癖に他人は入れないものですから、
当然理解できない範疇はあるのですが、
私には別世界でした。
別世界という想像もできない新しい世界を提示した
作者のチャレンジだけは評価しましょう。

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[投稿:2019-09-12 03:27:15] [修正:2019-09-12 03:27:15] [このレビューのURL]

大人になって無類の強さを発揮する無口な三四郎に成長しています。
やはり豪快なキャラが魅力で、爽快なギャグが売り物です。
そのような意味で、ギャグマンガでもありスポ根でもありの両刀使いともいえます。
以前の絵の拙さは消え、昔のファンを取り戻した円熟期の作品です。

<再読しましたので、追記します>
10年ぶりに再読しました。
テレビ放映されないためプロレスの最近の状況には疎いのですが、
2000年前後には既に地方興行を中心としたマイナーな興行団体の
群雄割拠時代だったのですね。
そんな時代背景をバックに、「ショープロレス」の生き残り三四郎
vs「革命派真剣勝負」だが手段は問わない赤城欣一の
明確な対立軸が分かりやすいです。

何といっても、小林まことの魅力は、ギャグセンス。
忘れかけていた漫画によるお笑いセンスは、古今東西No.1の
横綱級ではないでしょうか?
大好きだな、と再確認しました。
それもこれも、馬之助、志乃ら脇役キャラのツッコミと
ボケの存在があってこそです。

格闘技へのこだわりは、柔道部物語でも冴えていましたが、
この作品でもしっかりと背骨に感じます。
何度でも読み返したくなる作品でした。


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[投稿:2011-01-03 10:30:41] [修正:2019-08-22 19:35:56] [このレビューのURL]

プロ野球というよりベイスターズネタで綺麗なギャグ世界を展開しました。
根っからの野球ファンであることが伝わってきます。
次第にデフォルメされ過ぎて、独特のキャラが確立されてきました。

「がんばれ!!タブチくん!!」に続く系譜を感じますが、
亜流漫画も時折見受けられる中で、良質なギャグが提供されました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-08-15 14:44:04] [修正:2019-08-15 14:44:04] [このレビューのURL]

5点 亜人

不死人が存在することが主題です。
何故そこに存在するかは問題ではなく、死なない以上に
IBMを生み出せるなど特異な体質を持っています。
ひっそり静かに生きることを選択する者が多数でしたが、
一部に人類に宣戦布告する集団が現れるという展開です。

固有の体質を使って戦闘を楽しむという者たちと人類の戦いと言えます。
私には話の展開にのめり込めないところを感じました。


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[投稿:2019-08-06 20:49:01] [修正:2019-08-06 20:49:01] [このレビューのURL]

私もpyoさんモナさんのレビューを見て思わずやって来ました。
私の記憶は、ピョン吉がTシャツに張り付いてしまう、
いわゆる第一話のお話です。
ここだけは映像的にしっかり残っています。
それ以降については、1ミリも面白いと思ったことはありません。
テレビ放映等を通じて一世風靡した感はあるのですが、
不思議でたまらなかった記憶があります。
したがって、レビューできる資格はないのですが、
先の2名のレビューに続きたい気持ちだけで参加しました。

ところで、作者の吉沢氏は、この長編ヒット作品で23歳で
家を建て、税務査察により追徴課税を若くして受けているのですよね。
その後は廃業状態から脱してからも沢山の作品を描きましたが、
ヒット作品どころか不発作品の連発だったようです。
人生の頂点を20代前半で迎えた典型的な漫画家だったようです。


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[投稿:2019-08-03 09:09:29] [修正:2019-08-03 09:09:29] [このレビューのURL]

秋本治のアシスタントを長く務めた人らしく武器の
メカニックに見るべきものがありますが、
ストーリー展開にはほとんど関連しません。
むしろ、砂防コートやヘルメットはシンプルで
かわいい絵柄を醸し出しています。
格闘シーンも力技ではなく、ワイヤーウィンチを
利用した空中戦が戦闘の悲惨さを軽くしています。

背丈も小さく、ちょこまかした機動力で戦う姿は、
むしろ可愛く、ヘルメットに描かれた無表情な案山子の
ような味わいを生んでいます。
特に私は小砂がとてもお気に入りでした。

13巻まで読みましたが、12巻までの展開と
今後は変質していくようですね。
少なくとも13巻は小砂編が始まりました。

うすね氏も大病による2度の休載を経てるようで、
元の味わいを失わないよう頑張ってもらいたいと思います。
なにぶん20年越の良作です。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-07-31 03:26:32] [修正:2019-07-31 03:26:32] [このレビューのURL]

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