「朔太」さんのページ

総レビュー数: 740レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

再婚者同士の結婚によって、幼馴染の同級生が兄弟になった
ところから始まります。
少年誌にありがちなラブコメディですが、同じ設定で似た
ような内容では、どうしても巨匠あだち充氏と比べてしまいます。
思春期の男女の微妙な機微が全くと言っていいほど表現
できておらず、感情移入ができません。
主人公とヒロインが心惹かれる感情に共感できません。
男女が一つ屋根の下で暮らせば、オートマチックに恋に
落ちるんだと言わんばかりです。

技量不足を補うためか、編集者の強引な要求なのか、毎回
ヒロインの水着や下着姿、挙句は裸で読者サービスの連発です。
読めば読むほど、あだち充氏の偉大さが際立ってきます。
まあ、4巻打ち切りが妥当なところでしょうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-11-05 17:07:14] [修正:2023-11-05 17:07:14] [このレビューのURL]

前作ほどの衝撃はないかな。
せっかく良い設定を見つけたんだから、いきなり殺人や犯罪に
結びつけなくとも、いろいろ面白い展開も望めたんじゃないかな。

ヒルって人種は果たして、将来に悲観した空虚な人間だけなのかな。
案外、楽に生きたいだけの単純な人間であって欲しい気もします。
もったいないw。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-10-28 10:08:54] [修正:2023-10-28 10:08:54] [このレビューのURL]

花小路ゆみさんの作品に登場する女性は、本当に美しくグラマーです。
ぷっくりとした唇とふっくら頬っぺたも実に私の好みです。
そっくりな二人の女性が、誰にも気づかれずに生活を入れ替えてしまいます。
その結果、生まれる大混乱が物語の主な展開。

読み終えてみると、大きな事件もなく、大した意外性もない
のですが、ついつい10巻最後まで読ませてくれました。
結末は、誰もが予想する通りのものでしたが、良かったです。
この作品はストーリーを読ませるものではなく、
二人の女性を愛でる作品ですね。

花小路さんの作品群の中でも代表作と言えるのではないかと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-10-24 07:34:14] [修正:2023-10-24 07:38:09] [このレビューのURL]

すごかった!
最後ぷっつり終わってしまったので、あと1話ぐらい後日談的な
ものでもあればよかったなと思います。
さぶろうの超人的働き、忠誠心、愛もすごいですが、
和子の強さや置かれた立場の理不尽さにも胸を締め付けられます。
他の人物の心も丁寧に描かれていて、ばっさばっさ人が
斬られるのを見るのは怖いですが、魅力的な作品でした。
さすが、小池一夫さんの原作でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-10-18 17:45:34] [修正:2023-10-18 17:45:34] [このレビューのURL]

受験漫画の先駆的作品ではないでしょうか。
受験漫画では、ドラゴン桜が一世を風靡しましたが、それ以前に
なかなかのテイストを持った作品が出ていたようです。

それでも少年誌です。
少年相手に東大や早大,慶応大と言ったところで、どこまで
実感があるのか疑問ですが、そのリアルさで受験の真剣さが
表現できています。
ただし、所詮コメディ漫画ですので、ゆるさがつきまとうわけですが。

4巻29話でしたが、最終話に近づくにつれて盛り上がりを見せます。
うまくまとめたように思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-10-15 08:58:41] [修正:2023-10-15 08:58:41] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ここまでレビュー作品数も700を超えた。
そろそろ過去の作品の中からマイベスト10を選んでみようかと
思っているところに、とんでもない作品に出会ってしまった。
面白かった。
マイベスト10あるいは5に入りそうな最高レベルの傑作だ。
これまで作品名さえ知らずに、偶然出くわした幸運に感謝
したいくらいだ。

サスペンスドラマとしても一級品の脚本だから、小説にしても
TVドラマでも良いものになるだろう。
実際、韓国で映画化された上、さらにはハリウッドで2013年
リメイク作品にもなり、好評だったようだ。
(私も後日、米国作品を鑑賞したが、オチは原作以上の分かり
やすさで高評価である。)
しかし、漫画ならではの味わいがあって、特に嶺岸氏の描く
アウトロー、闇世界の表情と相まって、最高の味わいが出ている。
初話から最終話まで、読む手が止まらない。
話の区切りでは、必ず次に繋がる謎や混迷が残るので、
凄さに圧倒されていた。
連載中に出会っていたら、毎号買っていただろうな。

サスペンスの質が何より上質である。
当初は、20年監禁された理由と監禁加害者が謎、監禁した
加害者への復讐劇かと思いきや、加害者の深い闇と対決、周到に
用意されていた舞台と罠の数々、そして大団円を迎えるのだ。
監禁理由がしょぼくて理解不能との声もありそうだが、私は
その辺は気にならなかった。
何しろ望みうるものは何でも手に入る人間が考えることなんだから、
凡人の常識を当てはめるのはナンセンスというものだろう。

むしろ謎解きの後にも残る謎の置き方に感服した。
既に3回読み直しているが、最後のエピローグまで完璧な仕上げ
を施してあるのには驚く。
漫画通ならば、この一冊を見逃すべからずである。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-09-19 08:01:57] [修正:2023-09-19 08:01:57] [このレビューのURL]

5点 蛮王

金融業界を背景にした復讐劇です。
復讐を果たすために、金融、不動産の裏取引を利用した駆け引きが見ものです。
ただし、丹念に筋を追わないと、構図が見失われますので注意が必要です。
土山しげる氏の極道モノからグルメモノへ移行を試行していた頃の作品です。
因みに「○○キング」というタイトル名が、好んで使われますが、シリーズではなくそれぞれ別物です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-09-10 05:15:43] [修正:2023-09-10 05:17:34] [このレビューのURL]

読む手が止まらない。
続きが読みたくて仕方がない。
殺人教師がいるかと思えば、モンスターペアレンツがいたり、
妄信ジャーナリストも登場する。
一体、世の中何を信じれば良いのか?

これはノンフィクションなのか?
本当に現実なのか?
密室で起きたことは、常に藪の中だと心得るべしなのか。
事実の積み上げが、真実にはなり得ないという怖さ。
メディアは常に単なる賑やかしで、無責任ということは
知っていたけれど、時には加害者にもなる。

遂には、原作本も探し出して読んだ。
しかし、ここで新たな疑問が生まれる。
原作者はよく調べ上げたとは思うが、こうなると原作者の
主張も「でっちあげ」と疑えないか?
でっちあげとは言えない程度のごまかしや誤謬があれば、
裁判と言えどもどちらにでも転ぶかもしれないんじゃないか?
いつまでたっても「藪の中」。
社会はどこまでも闇だな。

社会生活から人生を切り離せないなら、必要以上に社会に
身を預けないようにすべきと肝に命じる。
新聞もメディアも国家も信用できない。
最後に思ったことは、少なくとも自分はこんな闇に巻き
込まれたくないこと。
そんな無関心さが、逆に被害者を孤立化させたのかもしれないが。

肝が冷えるほど驚かされたが、知っておきたい社会的問題作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-09-02 05:32:16] [修正:2023-09-02 05:32:16] [このレビューのURL]

小池一夫、小島剛夕両氏のコンビによる作品群には、
背骨に一本筋が通った生き方が見事に表現されています。

主人公山田浅右衛門も、傑物です。
実は幕臣ではなく、浪人だったのですね。
いわば、アルバイトで首打ち職をしていた。
命を奪う重大な使命に、嫁を取らず子を設けないという
意思を貫くわけです。
一徹な生き方に、この作品でも感銘を受けました。
また、十手持ちの坂根傘次郎と河童の新子が登場する回は、
いずれも楽しめました。
彼らもまた庶民の感覚で、一徹に筋を通した生き方をしており、
かつ人生を楽しむ余裕もあって共感を覚えます。

ただし、「子連れ狼」ほどダイナミックさというか
派手さはありませんので、2点減点としました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-08-29 06:00:11] [修正:2023-08-29 06:00:11] [このレビューのURL]

絵も上手いし、設定も興味がそそられます。
ですが、展開が昭和のお茶の間テレビドラマのようで、
対象読者ターゲットの居所が不明です。
このお話をどの世代が支持してくれるのでしょうか。

小説にも映画にも絶対なりえない展開の無難さは、
漫画としては落第と言えます。
特に、最終話に向けた結末に少しは期待したのですが、
尻すぼみで最後まで盛り上がりません。

絵が上手いだけに残念な作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-08-20 15:44:36] [修正:2023-08-20 15:44:36] [このレビューのURL]

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