「朔太」さんのページ

総レビュー数: 739レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

7点 愛と誠

1970年代、本作品は一世を風靡していた。少年マガジンが少年誌に君臨して

いた時代で、これ以前には梶原一騎氏による”巨人の星””あしたのジョー””空手バカ一代”等

のヒット作品でスポーツによる男道に熱狂した後、

新たな境地を求められていた背景がある。

これが見事に大ヒット。またもや、梶原氏の面目躍如の伝説の作品になった。

いとこのネエチャンは、本作品のために毎週の雑誌ごと保存していた。

ただし、私自身は当時もそうだったが、今読み返してもそれほどでもなく、

梶原作品の中では、特段に評価は高くない。

愛を誠を持って貫く価値観は、当時はアメリカナイズされつつあった日本には

新鮮であったかも知れないが、今は当然というかそれしかないというか

陳腐で単純な生き方の一つに成り下がった。

美男美女同士なら、そうなるでしょう、と冷めた見方もできますし。

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[投稿:2011-01-10 17:30:57] [修正:2011-01-10 17:30:57] [このレビューのURL]

家出をして東京に出てくる兄弟が、最初に出会う人物がイトキン。

上野動物園への案内をしてもらうが、これが有料。漢字も読めない上、

腕っ節もからっきしで、姿も異様。良い部分を見つけるのが困難な人物で、

第1話に登場する脇役か、と思っていたら、なんと最終話まで付いてくる

準主役ではないか。

すぐ夫という主人公のネーミングからいい加減で、これも徹底した駄目男である。

通常では、とてもこの二人を中心に物語は構成できそうにないが、ところどころで

オンナにもてたり、周囲の信頼を得たりして駄目人間でも生きる意味を与える。

しかし、結局はギャグマンガの宿命であるが、それが伏線として更なる笑える逆境となって落ちる。

日本一億総中流時代だった20年前の世代やそこに育てられた子供には笑えても、

戦中戦後世代あるいは今後の就職難民世代は笑えるのだろうか。

いつまでも、すぐ夫やイトキンは架空の人物として笑いたい。

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[投稿:2011-01-08 17:38:38] [修正:2011-01-08 17:38:38] [このレビューのURL]

What’s Michelでギャグに特化し過ぎた分、純なスポ根でまとめてみたい

思いが生まれたのでしょうか。ギャグの配分が減って、本気具合が増えています。

しかし、小林まことならではのピュアなお笑いは健在で、これがなければ

小林まことではない訳で、程よいバランスのとれた作品に仕上がりました。

結局、その後これを超えるものは出てこず残念ではありますが、これが代表作品になりました。

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[投稿:2011-01-03 10:35:24] [修正:2011-01-03 10:35:24] [このレビューのURL]

小林まことが出現した1980年代には、とんでもないギャグセンスを持った

新人が現れたと期待しました。その当時、本作品を毎週楽しみにしていました。

ただ、今読み返してみるとそうでも・・。ギャグマンガは時代背景とともにあるのかな。

その後の作品は全て読破しています。

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[投稿:2011-01-03 10:26:18] [修正:2011-01-03 10:26:18] [このレビューのURL]

ブックカバーのコピーでは、

愛に素直でいたいひとりの女。

愛に素直になれないひとりの男。

本当の愛を知りたいひとりの女。

本当の愛を信じていたいひとりの男。

4人の愛が、香港を舞台に彷徨い続ける。 となっています。

うーん、いつもの迫力が不足している。

もっと、切なくしてくれなくっちゃ。

何度裏切られても信じてしまう愛って、自分がよほど

不幸の中でないと、すがりつきたいと思わないように思えるけど。

恋愛に疎いボクちゃんには、よく分からなかった世界でした。

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[投稿:2011-01-02 18:29:01] [修正:2011-01-02 18:29:01] [このレビューのURL]

鈴木保奈美と織田が織り成すドラマに、小田和正のあの名曲が重なって、

一世を風靡したトレンディドラマの原作です。

「カンチ!」と呼ぶ保奈美さんの甲高い声は、今でも記憶の奥にあります。

さて、原作ですが、柴門ワールド炸裂で、サイモンの名を一挙に世に知らしめる

ものとなりました。

切ないすれ違いがテーマかな。若くても年食っても男と女はどうしようもないね、てか?

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[投稿:2011-01-02 18:19:47] [修正:2011-01-02 18:19:47] [このレビューのURL]

ああ、思えば柴門ふみとの出会いは、本編だったなあ。

一人の異性への思いを貫きながらも、現実の生活で理想じゃないのに

心の襞に触れ合うことで、相互に「この人、結構いい人。一生共に

生きていくのも良いかも。」って、結ばれるのが、たいていの人の恋愛模様。

本当の理想って、偶像化してしまって何が本当なのか、大抵曖昧なものです。

俊平にとって偶像化された小夜子はいつまでたっても女神様ですが、

現実の桃子は大人になった俊平の現実です。

こんな恋愛プロセスは、この世に人間が現れた時から、延々と繰り返してきた

男と女の恋愛模様ですよね。

今や教科書的にさえ思えるパターンですが、当時は相当奔放な桃子さんに

ハラハラどきどきしましたとサ。

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[投稿:2011-01-02 18:13:00] [修正:2011-01-02 18:13:00] [このレビューのURL]

通常なら決して手を出さない女性漫画家の作品ですが、

市民図書に置いてあって、出会えた幸運の一冊です。

似鳥さんのキャラが好きです。

看護婦さん漫画の原型になったんではないでしょうか?

一遍一遍が丁寧なストーリー運びで、好感が持てます。

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[投稿:2011-01-02 10:05:50] [修正:2011-01-02 10:05:50] [このレビューのURL]

市民図書に何年も前から置いてあり、それこそ2年に1度くらいの割合で

文字通り、何度も読み返しています。

女性漫画家の欠点である動きのない人物描写が、逆にのんびりした

癒しの世界を醸し出しています。

登場者全てが、なんとも憎めない愛すべき人物に仕上がっており、

愛犬チョビと仲間に囲まれて、いつまでも雪国の中で暮らして生きたい

って、すっかり感情移入してしまいます。

佐々木倫子は、森本梢子に並んで私が受け付けるたった2人の女性漫画家

といえます。

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[投稿:2011-01-02 10:00:43] [修正:2011-01-02 10:00:43] [このレビューのURL]

1989年連載開始ながら、つい1年ほど前に巡り合って読破。

世に麻雀漫画は数知れずなれど、心理戦、戦術、トリック、いずれをとっても

一級品で驚愕した。

さらに、アカギの刹那的な生き方、終焉の迎え方とその潔さに、ナルシズム

の一つの原型を思い出させてくれた。

少しも教育的ではないし、社会に有益とも思えない賭博漫画だけど、

こんな名作が10年前から世にあったとは、衝撃の一冊でした。

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[投稿:2011-01-02 09:43:54] [修正:2011-01-02 09:43:54] [このレビューのURL]

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