「朔太」さんのページ

総レビュー数: 818レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

弁護士さんが主役の漫画も沢山ありますが、勧善懲悪型の作品が多い中で、
一ひねりしてきた印象があります。
最初に出てくる被害者の言い分を聞いている分には、加害者がいかに
悪党かと思うのですが、よくよく調査してみると表面には出てこない
裏側の事情があったりして、事件は両面性があることに気づかされます。
世の中というものは、そういうものなのかもしれません。

毎日、新聞他メディアで報道される事件というものは、本当に悪党が
起こしているのか、被害者は本当に被害者であって加害者の側面はないのか。
刑事事件なら警察や検察がそれ相当の捜査もしてくれますが、冤罪も
一定の割合で起こりますしね。
民事に至っては、何が本当なのか。
裁判を起こすほどではないトラブルは、手の施しようもないということですね。

7巻の裁判員制度に対する問題というか課題に焦点を合わせた回も感心しましたね。
なんか脱線してますけど、一生弁護士さんや裁判なんかのお世話にはならない
ことが人の幸せなんでしょうね。

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[投稿:2025-04-30 10:06:39] [修正:2025-04-30 10:06:39] [このレビューのURL]

強烈なインパクトを残した黙示録、破戒録に続く続編だけに、期待も上がる
のは仕方がない。
確かに、黙示録のように次々とゲームが続く展開に比べて、延々と長い展開が
続くのも辛かった。
仲間の裏切りは早い段階で読者にバレていただろうし、小さな論理の破綻が
散見される。
手牌をさらすようなトイレへの退出は、相互にもっと深い読みをするだろう。
百歩譲って、最終決戦に備えた布石としても、あの時点では、五分のガチンコ
勝負に持ち込めている、そのチャンスを放棄する選択はあり得ない。
とはいえ、腐っても福本伸之先生だ。
抜け目なく初期段階で布石を置いておいて、伏線で展開をひっくり返してくる。
なんだかんだ、文句言いながら最終話を読むまで、眼が離せない。
1話読み進めるのに、努力と我慢が必要なその辺の駄作作品とはレベチだ。
なんだかんだで2日で13巻を読み終えるほど魅了されたと言ってもいいでしょう。
当然ながら、続編の和也編も読みたくなっている自分がいます。
もちろん、未了の福本作品は、この先全部読むつもりです。よろしく。

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[投稿:2025-04-26 10:58:40] [修正:2025-04-26 10:58:40] [このレビューのURL]

サッカー好きのサッカーファンのためのコアマニア向け作品といった感じです。
スポーツ漫画の楽しみは、勝負の駆け引きとその行方でしょう。
この作品には、その両方がありません。
しかし、面白い。

試合の裏側で、裏方が表の選手の10倍も動いていて、隠れた努力をしている。
サポーターだって、コアになると本当に人生を犠牲にして応援するのは、
良く知られていることだけど、フィジカルコーチとか代表料理人とか
ターフキーパーとか代理人とかの悩みや板挟みは知らないでしょ。
こんな方々にスポットを与える作品です。
プロ球団になると全部が揃って商売が成り立つということですね。
その後のGiant Killingなんかにも引き継がれている部分で、
今となっては草分け的な作品となりました。
良作です。

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[投稿:2025-04-05 11:19:45] [修正:2025-04-05 11:19:45] [このレビューのURL]

はみ出し型の刑事が主人公で、何について能力があるのかはっきりしませんが、
結果的に周囲の驚く関成果を挙げています。
巨乳の菅能係長が素敵ですね。
他にはないキャラのような気がします。

当初から姿なき敵ロイコが設定されており、一人の刑事ごときでは太刀打ち
できないような強大さを印象付けており、全体を引き締めます。
最後の10巻までロイコの正体は不明です。
サイコパスとは異なった敵は、そうですね浦沢直樹さんの「MONSTER」に
テイストは近いかもしれませんが、敵が堂々と出現する分だけ浦沢氏の方が
勝っていますかね。

井浦氏作品は「弁護士のくず」に続いて2作品目ですが、いずれも秀作です
ので、他にも見つけて読んでみたいと思います。

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[投稿:2025-03-15 10:15:05] [修正:2025-03-15 10:15:05] [このレビューのURL]

表題がまず変わってる。
劇中の会話から意味が判明したのだが、途中で投げ出す中途半端な生き方、
マインドを意味するらしい。
終盤では、主人公が念仏のように「よんぶんのさん」と唱えだす。
「ここがこらえ時だ。ここでもう少し執着すればなんとかモノにできる・・」と
いう自分への言い聞かせの呪文なのだ。

確かに麻雀漫画の体ではあるし、必勝法のような独特の秘法も見どころではある。
しかし、主人公のまさに激闘の人生、転落と復活の人生が、ドラマとしての魅力である。
下手をすれば下品な反社会的な闘争になりがちな麻雀漫画だが、ここでは
一定の品格が感じられる良作に仕上がっていた。

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[投稿:2025-01-15 08:31:32] [修正:2025-01-15 08:31:32] [このレビューのURL]

表題からは石川サブロウさんが得意とされるほのぼの漫画かと思いきや、
鸚鵡籠中記という江戸時代の第一級史料にある史実に基づいた内容でした。
元禄時代の朝日文左衛門という侍が26年八か月の間、延々と書き残した
日記であり、籠の中にいる鸚鵡(オウム)の日記という表題なのでしょうか。

原作者の演出もあるでしょうが、現代の我々のイメージの侍とはかけ離れた
一面も持ち合わせていたようです。
何分、生類憐みの令の中、堂々と毎日魚釣りをしたことが書かれたり、
幕政批判や藩の幕閣の不義密通事件も書かれています。
史実というだけに、なかなか説得力のあるものですし、興味深いものです。

いずれにしても、石川氏の手にかかると、堅苦しい史料も、なかなかに
ヒューマンな味わい深い作品に仕上がります。
結局、いつもの安定した石川さんの面白さに引き込まれます。
意外な佳作でした。

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[投稿:2024-10-26 10:34:43] [修正:2024-10-26 10:34:43] [このレビューのURL]

小池一夫、小島剛夕のコンビが描く時代劇は、いずれもドラマチックで面白い。
この作品もなかなかものものでした。
将軍吉宗の子が主人公であるが、生い立ちゆえの数奇な人生を送るという
設定から、スーパーな能力、美貌まであり得ないのだけれども、共感を
呼ぶのは、その不幸な生い立ちと命を賭けたミッションのせいですね。
展開が平凡ではなく、山あり谷ありで読者の予見をうまく裏切っています。
満足致しました。

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[投稿:2024-10-20 11:22:24] [修正:2024-10-20 11:22:24] [このレビューのURL]

石川サブロウさんの描く作品には、孤高の芸術家の世界が多いですね。
普通の価値観に縛られない自分を含めた芸術家の夢に、人生の価値を
見出されておられるのでしょうか。
この作品の主人公ゆきは可愛い若い女性なので、一層感情移入が進みます。
特に1巻辺りの自然児的なゆきが、とても可愛らしいです。
恩師である本田画伯との別れは、最大の見せ場です。
このヒロインがいかにして、自分の色、すなわち幸せを見つけていくのか
が最大の関心となります。
紆余曲折を経て成長していくゆきの前向きな姿勢には、共感できます。

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[投稿:2024-10-09 07:50:41] [修正:2024-10-09 07:50:41] [このレビューのURL]

石川サブロウさんの作品には、ほのぼの系と熱情画家系の2種類があります。
私は、前者が好きで選んでいます。

下関を舞台に都落ちしてきた営業マンが主人公で、田舎での奮闘記です。
よくあると言えばありますし、特段の目新しさもないのですが、
ついつい捲る手がやまないです。
原田太郎の人徳というか、生き方が良いです。
そのためか、奥さんも不釣り合いなくらい可愛いです。
生き方がつらく思えるサラリーマン諸君に送るエールのような気もしてきます。
心に残る良作でした。 

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[投稿:2024-10-05 09:55:37] [修正:2024-10-05 09:55:37] [このレビューのURL]

仕事をキチンとこなしたいOLのバイブルです。
世の中のサラリーマン男子の多くは、OLを腰掛気分の気楽な商売と考えています。
実際、結構願望を満たすための居場所と考えている節も見受けられますからね。

しかし、OL全てがそう考えているわけではなく、OLといえども担当する業務は
プロとして上質な仕事をしたいと考える女性も多いはずです。
同時に悩みも多く、特に人間関係やコミュニケーション、男性からの偏見など、
なかなか相談相手も見つからないでしょう。

そんなお悩み全般に対する回答が見つかるかも知れないように思います。
実際、ヒントを得た、あるいは共感を得られたという読者も多数いて、
支持されているのかも知れません。
悩めるOLにこの作品の一読をお勧めいたします。

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[投稿:2024-09-25 07:40:43] [修正:2024-09-25 07:40:43] [このレビューのURL]

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