「朔太」さんのページ

総レビュー数: 818レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

昨日、波に乗っていたのにもう三十歳?
そんなおとなになったことを実感できない、
オトコとそれに恋するオンナの物語。
代表作「東京ラブストーリ」と同時期に、読み切り作品をシリーズ化した。
パターン化された男女恋愛といえばそうだが、柴門ワールドの原点とも
いえる作品で一見の価値有りでしょう。

<再読追記です。>
10年ぶりに再読しました。
1年に2回のペースの連載だったそうですが、珠玉の短編9作品だと思います。今読み返すと、単なる男女の恋愛話ではないです。

人が生きていく上で、本当に必要だと思えるほどに愛すれば、
嫉妬だとか束縛だとか誤解だとか失意だとか負のマインドが生まれてしまいます。
それが若い時には増幅されがちで、時に致命傷になってしまい、
男女は別れてしまいます。
そんな意味でしょうか、副題にはPeter Pans & Wendies‘ Short Stories とあります。最高の副題だと感心しています。

他にも子供が欲しい自分の気持ち以上にパートーナを
大切にすることを選択した男の話、寛大な自分と信じていた
のに裏切りには寛大ではなかったと気づく女の話、
やり直せると考えるのだがやはり諦めている男女の話、
寂しい自分を認めた瞬間に見つかる恋の話、
互いに支えられてきたことに気付かなかった兄妹の話 
と私なりの副題をつけてみました。

男女だけでなく人生のパートナーは誰にとっても大切です。
大切な人との心の機微を表現させれば、
柴門ふみは日本の第一人者でしょう。

30年前の作品ですが、現在に至る間に、この分野を
超えるものどころか、足元に迫る類似作品すら見たことがありません。


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[投稿:2010-09-05 17:01:56] [修正:2019-09-21 12:14:55] [このレビューのURL]

10点 ROOKIES

ドラマ仕立ての展開は、予定調和そのものではありますが、心を打ちます。

先日、ボリビアから来た外国人女子学生が、思春期に見た
日本のTVドラマ「ルーキーズ」に深い影響を受けたと
涙ながらに語っていました。
劣等生でいじめを受けていた多感な思春期に自殺を
思いとどませるほど強い力があって、これを転機に彼女は
猛烈に日本語を勉強し、絶対に日本へ行くとの決意で
現在の自分があるということでした。
日本には弁論大会で一時的な来日ですが、母国で留学生の
椅子を勝ち取り、絶対戻ってくるということです。

日本人の漫画文化は、ドラマを輸出し、海外の人たちを
救っているのです。
思いもよらない波及効果です。

本作品は、臭い。
しかし、心が乾いている人には慈雨のような効用があります。
道が見えなくて悩める思春期の人たちには是非一読してほしいと思います。

名作だと思います。


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[投稿:2019-09-12 19:16:50] [修正:2019-09-12 19:16:50] [このレビューのURL]

3点 セルフ

すみません。
主人公の世界に感情移入どころか思考も理解できませんでした。
人間の内なる嗜好や癖に他人は入れないものですから、
当然理解できない範疇はあるのですが、
私には別世界でした。
別世界という想像もできない新しい世界を提示した
作者のチャレンジだけは評価しましょう。

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[投稿:2019-09-12 03:27:15] [修正:2019-09-12 03:27:15] [このレビューのURL]

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