「朔太」さんのページ

総レビュー数: 818レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

毒素に汚染された魚介類を摂取することで発生する食中毒が、シガテラの意味だそうな。
連載当初から、青春時代を食中毒状態に例えた日常と非日常を描こうとしていたんだと
読後に気づかされた。
その毒の部分が不快極まりなく(谷脇のパシリが永遠に続くような絶望)、1巻読後に
放り投げてしまいたくなったけれども、2巻以降の南雲さんとの出会いで救われた。
「この幸せは平和の下に成り立っているんだな。確かに選挙に行かなくっちゃ。
頼むよ、この国のエライ人たち。もっともっと平和な国にしてください。」と
無表情で幸せの絶頂ぶりを語らしせしめる。

その上で来ました伝説の最終回。
青春ってそうだような、大人になる階段を上がるってそうだよな、と自分に重ね合わせた
日本人は何万人といるんじゃないか?

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[投稿:2015-10-11 14:10:21] [修正:2015-10-11 14:12:25] [このレビューのURL]

ローマ時代の風呂文化に関するウンチクがベース。
実際、作品には解説文章が2-4ページが付きます。
当時、新聞書評でも取り上げられるほど話題になり、映画化もされました。
古代人が現代日本の風呂文化に触れると、こんな驚きになるということがギャグになっているわけですが、そんなに面白いですかー?
途中4巻で頓挫しました。

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[投稿:2015-10-08 00:59:44] [修正:2015-10-08 00:59:44] [このレビューのURL]

一言で言えば、ビジュアル化された純文学。太宰治に通じる系譜を感じる。

小野寺雄一も含めたプン山一族は全員、自殺願望を抱きながら一縷の希望を人生に
託している。閉塞感と将来への未期待で全編が覆われていて、人生の重い課題を問う。

一方で、優れた画力が有りながら、思い切った主役一族の簡素化表現で奇抜さを装う。
その点で、芸術性は十分であり、インテリ読者だけを囲い込む。

こんな手法があったのかと驚いている内に、プンプンの人生に読者も関わりを持たされた
感じがする。読後感は良くないが、南場サチの菩薩に通じる母性で救われる。
シナリオの上手さで読まされる。一読をお勧めする。
13巻読破。

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[投稿:2015-07-03 00:26:26] [修正:2015-10-04 18:01:12] [このレビューのURL]

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