「朔太」さんのページ

総レビュー数: 740レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

小島剛夕氏の初期の作品を読んでみたくて、探し出して読んでみました。
初期と言っても40歳の作品です。
後年の作品に比べて、まだ絵が稚拙で女性美もなんだか荒いです。
とても白土三平氏の絵に似ており、忍者が主人公の作風もそっくり
なので、白土氏との関係を調べてみました。

小島氏が1928年生まれ、白土氏が1932年生まれで年上なのですが、
共に紙芝居作家から出発し、白土氏が漫画家デビューを先に果たして、
なんとそのアシスタントを担当されていたのです。
そのせいか下積みを長くした上で、39歳から商業誌での活躍となったようです。
その5年後に不出世の作品「子連れ狼」で第一線の作家となられたようです。
この時、既に44歳ですから、現代ではありえないくらい相当な遅咲きです。
生年月日が同じ手塚治虫氏とは対極的ですね。
2000年に71歳で亡くなりました。
また、2021年89歳まで生きた白土氏とも対極的でした。
小池一夫氏との出会いが小島氏の僥倖でした。
とはいえ、活躍時期は20数年と意外と短かったようです。
白土氏にそっくりなこの作品で、小島氏の隠された経歴が知ることができて良かったです。
(多分、ここまで関心を持って調査したのは、私だけでしょう)

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[投稿:2024-02-23 17:54:29] [修正:2024-02-23 17:54:29] [このレビューのURL]

とても40年前に連載された作品とは思えないような新しさを感じました。
少年誌向ということでややサプライズが小さいですが、007や
ミッションインポシブルに近いテイストのスパイアクションが楽しめます。
男女のプロテニスプレーヤーコンビが実は、エージェントなんですね。
健康的なお色気も交えて、世界を駆け巡ります。
少年誌では見たことがないテイストで良かったです。

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[投稿:2024-02-18 15:41:57] [修正:2024-02-18 15:41:57] [このレビューのURL]

三国志愛を持った方なら、タイトルを見ただけで必ず手に取ってみますよね。ひとたびページをめくると三国志の薀蓄が洪水のように流れて出てきます。
ここにひっかりを感じる方は即退場でしょうが、世の中には多くの三国志
ファンがいらしゃるのでしょう。
共感を呼び、この作品が話題になっています。

絵も上手く丁寧な細線が美しくはえています。
ただし、肝心要の諸葛孔明の繰り出す策略が今のところ、へぼい。
音楽プロデューサーとしての手腕は、それほどでもなさそうです。
やはり策略への期待がこの作品を読むモチベーションですから、
さきざきでのサプライズが小さければ、先細りになりそうな気がします。

最近、向井理主演でテレビドラマ化もしましたが、短期打ち切りの不人気ぶり。
原作の不出来が原因のような気がします。
2巻まで読みましたが、ぜひ期待を裏切らないような展開になりますように。

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[投稿:2024-02-10 09:34:36] [修正:2024-02-10 09:34:36] [このレビューのURL]

6点

グルメ漫画が世に多くあれど、テーマを一つに絞って集中的に
追求した作品は稀有ですね。
連載開始当時より、一層ウナギの漁獲量が減少していて、高嶺
の花になった高級食材ですので、富裕層の食べ物ですものね。
出てくる知識は、いまや大衆に知れ渡ってる感じもしますが、
毎号ウナギを食べ続ける主人公が羨ましくなります。
主人公がもう少し庶民的ならこの作品の好感度も上がっただろうにね。
とにかく作者のウナギ愛を感じる作品です。

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[投稿:2024-01-28 14:24:29] [修正:2024-01-28 14:24:29] [このレビューのURL]

ジャンプ連載開始の号は1999年発刊ですが、今でもはっきり覚えています。
文明と古代がない混ぜになった独特の世界観の中で、陰影の少ない見や
すい描画が当初からオリジナリティを感じさせていました。

15年の長期連載だそうですが、連載中にストーリーを追いかけるには
読者に負担が大きい展開でしたね。
私も皆さんと同様に、中忍試験までは毎号が楽しみでHUNTERxHUNTERと
ともに、漫画というものに心を奪われました。
しかし、サスケが抜け忍になった以降は、ボリュームの大きさが辛く、
脱落してしまいました。
今回、大人買いで揃えて、一気読みをしました。
といっても全73巻700話ですから、4か月かかりましたが。

結論を言えば、名作ですね。
全巻を通して、主人公NARUTOのバリューがブレていません。
意識的に今どきの馬鹿キャラを当てはめて、周囲の人間からは落ちこぼれ
扱いされながら始まっています。
しかし、仲間に対する飢餓感が動機になって猪突猛進の性格を形成して
おり、その姿勢がNARUTOへの支持を集めていきます。
この展開はゆっくりと物語の骨格になってきており、少年誌に必要
不可欠な要素でもあります。

登場人物は多く、人間関係が極めて複雑で、穢土転生という忍術は死人を
生き返らせたりするものですから、さらに理解不能なレベルになって
しまいます。
連載中の読者は、相当コアなファンでないと、毎号の登場人物はほとんど
誰なのか分からなかったのではないでしょうか。
それでも、長期連載の中でほとんど破綻はなく、人間同士の絆を賛美する
姿勢を継続し続けた漫画として、強く心に残る作品となりました。

岸本氏には長期連載をご苦労様でしたと頭が下がります。
スピンアウト作品がその後も多数出ているようですが、岸本氏の違った
作風も読んでみたい気がしています。

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[投稿:2024-01-22 07:31:06] [修正:2024-01-22 07:35:43] [このレビューのURL]

6点 SUGAR

天才ボクサーの誕生までを描く。
凡人にはたどり着けない孤高のボクサーの物語だ。

うーん、共感できないなあ。
新井英樹の作品はおおむね読んだが、順番を間違えてRINを先に
読んでしまったせいもあるが、違和感を感じた。
キーチの狂気のカリスマ性の演出に舌を巻いた感動はない。

天才スポーツマンなんだけれど、元々傍若無人ぶりで自分本位な
主人公でキーチと似通った設定でもあるのだが、相当異なったテイストだ。
我がまま自分本位だから、才に恵まれる訳ではないだろう?
天才と呼ばれて有頂天になって、狂気が宿ると言うのは中尾会長であって、
RINとも違う。
試合そのものも2試合と少なく、デビューで挫折して、2戦目で
怖気づくのは、天才とは距離がありそうな感じだ。

新井英樹氏の独特の狂気から、毒を抜いてボクシングが大好きな暴れる
子供のお話しという印象だ。

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[投稿:2024-01-16 17:20:58] [修正:2024-01-16 17:20:58] [このレビューのURL]

猫数匹と暮らす青年の日常を題材にしています。
私も猫好きではありますが、猫の魅力について少女趣味的で
あざとさを感じてしまいます。
猫の生態を表現していますが、若干の違和感を感じます。
作者も猫と当然一緒に暮らし、その魅力を十分に理解した上での作品
でしょうが、ちょっと机上の猫のイメージで描かれている気がします。

子猫ならともかく、大人猫は人間には媚びませんし、もっと唯我
独尊の孤高の生き方をしていることを理解してほしい。
それが魅力だと主張してほしいのですが、回が進んでも一向にそこに
触れられないので、癒されるどころかストレスが貯まりましたね。
残念でした。

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[投稿:2024-01-13 09:14:53] [修正:2024-01-13 09:14:53] [このレビューのURL]

地球が滅ぶか、その前に先生を殺すかという設定が最大の魅力でしたね。
設定が魅力過ぎて、次に持ってくるべき展開が、なかなか苦しんだ感があります。
暗殺という冷酷なミッションとは裏腹に、生徒に対する殺せんせーの
教育者としての愛情と学びをテーマにしたものでした。
悪くはなかったのですが、ギャグが不発であり、あと一つスパイスが
足りない印象でした。
が、振り返ってみれば、他に類を見ないオリジナリティの高い作品であった
ことは間違いないです。

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[投稿:2024-01-08 10:38:46] [修正:2024-01-08 10:38:46] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

芸能人になるためのおぼっちゃまについて、中学を卒業と同時に
東京に出てきて、陰ひなたになって彼を支えてきた。
しかし、彼は最初から踏み台にするつもりであって、日々の
家事を支えるために連れてきただけ。
そんな本心を知って、大いなる復讐を決意する主人公。

いや、それって自業自得でしょ。
ついて来いと言われたわけでもなく、代わりに働けと言ったわけでもない
(彼の言い分)ので、一方的な献身だったわけであって、
逆恨みもいいところである。
ああ、だめだ。主人公がただの馬鹿に見える。
残念だけど、最初の設定が受け入れがたいと、話が入って来ない。
そんな先入観もあってか、主人公の顔が可愛く見えないのが致命的です。
1巻で撤退しました。

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[投稿:2024-01-03 17:34:55] [修正:2024-01-03 17:34:55] [このレビューのURL]

眷属という敵は、当初おどろおどろしい呪い物の様相でしたが、
その内に妖怪もどき、さらには怪獣扱いとなってしまいます。
敵の強大化は理解しますが、戦いの結末は予定調和の中にある
ことは読者は知っていますので、繰り返されるバトルには
どうにも飽きが来てしまいます。
バトル以外には特段の興味を誘う展開も仕掛けもありません。
最後まで読み切れずに6巻で撤退致しました。

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[投稿:2023-12-31 09:30:07] [修正:2023-12-31 09:30:07] [このレビューのURL]

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