BUTTER!!!のレビュー
7点 punpeeさん
爽やかだけど、きっちりドロドロした心理描写もあり、
何よりダンスというテーマを扱うにあたって、キャラクターの自己顕示欲というテーマに触れてくれたのが個人的には嬉しいです。笑
部員たちの最初のぎこちない、気を遣ったりしてた距離感が、
過ごした日々の時間や喧嘩を経た上で、最終巻では生き生きと距離が縮まっていた成長描写は流石です。
頑張る事、一所懸命やる事の素晴らしさを再確認させてくれる良作です。
タイトル「BUTTER」の由来も最後の最後で明かされるのですが、その流れにもセンスを感じます。
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[投稿:2017-02-27 17:38:02] [修正:2017-02-27 17:38:02] [このレビューのURL]
7点 朔太さん
高校ダンス部での青春群像のお話です。
今風のセリフ回しが多いのも特徴です。
元気印の夏、ネクラで目標のない端場の男女二人を
中心に展開されるお話かと思いきや、周囲を固める
脇役に焦点が移っていき、むしろ味を出しているのは
たった4名のサブキャラ達でした。
コンプレックスで自縛状態の柘、他人とぶつかり合え
ない掛井がお気に入りです。
柘は単なる数合わせ的なメンバーと思っていたら、
突如前髪を上げたりしてサナギが蝶に変身してしまい
ました。それでも根本的なコンプレックスから抜け
きれておらす、むしろ愛おしくなるくらいの魅力ある
キャラになります。
創部者でありながら副部長と影の実力者を装う和美は、
熱情を隠しつつ笑顔を出しません。
部長の高岡は、そんな和美の孤独さに魅かれて
ダンス部を手伝います。
青春には淡い恋心がつきものですが、できるだけ
これを排除して、熱中したり打ち込めること、
楽しめる自分探し、仲間探し、といった女性作家
ならではの視点で物語を進めていきます。
これは男性作家では絶対描けない世界だなあと
思いつつ、一方で自分の青春と重ね合わせて
共感できました。
胸の奥のチリチリした青春への憧憬に火をつけて
くれる作品です。私は結構気に入りました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-10-30 09:05:45] [修正:2016-10-30 09:05:45] [このレビューのURL]