ギガントマキア
作者:三浦建太郎
雑誌:ヤングアニマル
レビュー全文
10点
:nur_wer_die_sehnsuchtさん
『ギガントマキア』は崇高な作品なんだよ。
あれは現代文明に対する大否定なんだからな。
それを「プロレス」というもので表現したわけだよ。
プロレスというのは、口の悪い、また頭の悪い連中には「八百長」だの「ショー」だのって言われるよ。しかし本質はまったく違うわけ。
あれは相手のどんな大技も真正面から喰らって、自分も技を出す、ということなんだよな。それをお互いの絶対の信条としている生き様のことなんだよ。
あの主人公はそれをやっているわけ。
相棒は効率的な機械だよな。だから最も効率の良い合理的な方法論を導き出せる。
まあ、そういうものがあると思い込んでいるのが現代人なわけ。
あの相棒に関しては、主人公への思いがあるからまだいいんだけど、あの敵どもは違う。完全に損得で動いているわけだよ。
巨人というのは神話の世界だ。要は人間を大きく超えた存在であり、無敵の力を持っている。
そういうものはこの世界に実際にある。だからそれをどうするのか、という問題提起をしているんだよ。科学なんてものを手に入れて、お前(人間)はどうするのだ、という問い掛けなのな。
答えはあの中にあるように、力の大きさなどは一切関係無い、ということなんだよ。姿形と共にな。この世にはもっと重要なことがあるわけ。それをプロレスの壮絶な生き様というもので見せている作品なんだよ。
まあ、普通は『ベルセルク』なんてものを描いてしまえば、他のことは一切出来ないはずなんだけどな。怖ろしく底の深い作家だよなぁ。
[ 2018-08-17 13:08:52]
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