吉祥天女
作者:吉田秋生
雑誌:ベツコミ
レビュー全文
6点
:朔太さん
伝説の作家の一人、吉田秋生の出世作。
絶世の美女で、地元の由緒ある資産家の孫娘・小夜子が主人公です。
美しいが故に常に男たちから邪まな欲望を抱かれて来た小夜子の
復讐心の凄まじさには背筋が凍るような恐ろしさを感じます。
今も根底には脈々と流れている男尊女卑の風習に泣かされ
続けて来た女たち全ての復讐心の象徴が彼女の存在であるか
のように感じられます。
完璧な女が行う計画と行動は、慈悲の心を持つ反面、
人を罰するという神をも恐れぬ所作になっており、人知を超えた
“天祥天女”のごとくということでしょうか。
漫画ではありますが、文芸的な小説の世界を強く感じさせる作品です。
[ 2017-05-25 05:11:55]
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