トーマの心臓
作者:萩尾望都
雑誌:少女コミック
レビュー全文
8点
:kuroneko3298さん
羽をむしりとられたユリスモール。
僕だけがみんなの中のユダだった-----
宗教色濃い作品だけにわかりにくさもあるけれど---
純文学の香り漂うまぎれもなき名作!
ユリスモールを苦しめ続けた「事件」は年若かった私にも
十分すぎるくらい衝撃的だったし彼の絶望を感じられるものでした。
そんな彼が自分を心配する多くの友人たちの存在に・・・。
多くの人に愛されていることに気づいたとき
彼を思って逝ってしまったトーマの死の謎が一気にほどける。
そして彼にトーマの真実の声が聞こえる・・。
その時私は自分の心が震えるのを感じました。
「羽、僕はいらない 君にあげる・・・・・」
それは無償の愛--とよべるものだったのではないでしょうか。
でもやっぱりそれは過ちなのだと心しなければならない。
空の上で彼もまた多くの人に愛されていたことを・・
多くの人を悲しませたことを知った事だろう・・(涙)
この結末は「HAPPY END」か「BAD END」か
しばし余韻に浸れる作品だと思います。
[ 2012-10-04 21:47:44]
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