大日本天狗党絵詞
作者:黒田硫黄
雑誌:月刊アフタヌーン
レビュー全文
6点
:頭突き串の寿司さん
なんというか、これに関しては点数が意味を持たないというか…
どうしても黒田硫黄がハイセンスすぎる。
語らない部分が多い一方で、巨大なZ氏による破壊行為とか人間の足を生やしたカラスの姿とかが最高に可笑しく映る。
エンターテイメントに収まらない一作ではあるが、マンガとして見るのであれば盛り上がりが多少遅かったかな。
元々手を出しにくい作品なだけにこの一点だけは残念だった。
本作についてどうやって説明しようかなと考えたところで、
People In The Boxというバンドのフロントマンである波多野氏が、この作品を好きなマンガとして挙げていたのを思い出した。
なるほど、このマンガの世界観はバンドのそれと似ているところがある。
どこから湧いてくるのかその比類のない「発想」に驚かされ、
社会への「批評性」を「メタファー」で表現し、
そして少し恥ずかしがってそれをごまかしているような「シュール」さ。
大胆な筆使いとコマ割りは目まぐるしい「転調」に通ずる。
天才の考えるところは分からないままで、(手垢の付いた表現にはなってしまうが)読み手や聴き手それぞれに違う響き方をするのだろうと思う。
[ 2013-03-12 17:45:41]
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