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おもいでエマノン
作者:鶴田謙二

雑誌:月刊COMICリュウ

 レビュー全文  

6点  :ジブリ好き!さん 

結局記憶の継承が嘘なのか本当なのかはわからない。
単純に、母と子が口裏合わせただけなのかもしれない。
するとこれは単なる主人公の失恋話になるのだけれど、彼が最後に救われた気持ちになることには変わりない。この作品がSFであろうがなかろうが、誰にとっても思い出は大切なものなのだ。

もちろんこの作品はSFなのだろう。わかりやすく、答えや解釈も非常に説得力があった。ただ、この世界観にのめりこむには少し短すぎたかな。

芸術って、風景画の場合、そこに含意なんてなくてただ純粋に画家の見た世界に浸ることに意義があるようで。つまりその風景を見たいだけならそこに行けばいいけれど、その風景が画家の目にはどう映っていたか、風景を介して画家の感性を共有することに意義がある。
それになぞらえると、この作品の芸術性って、原作小説の世界観やエマノンの人物像を鶴田氏がどう見てるか、表現しているか、なのかも。原作者の絶賛に関わらず、読み手が感じて決めること。
自分は原作小説を読んでないからこの作品の芸術性うんぬんは良く分からないけど、鶴田氏が非常に丁寧な仕事で作品に命を吹き込んだことはとても感じられました。
[ 2011-02-08 13:52:28]
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