ヒカルの碁
作者:小畑健
雑誌:週刊少年ジャンプ
レビュー全文
8点
:hydir7さん
当作品のように現実を扱う作品には「画力」と「マンガでやる意味」が
不可欠だと思っている。
まず、画力について。
申し分ない。
囲碁を扱う以上、バトルマンガと違い
どうしても「静」を描写しなければならない。
それは、少年漫画としてはリスキーであるとも言えるが
表情の描写や、空気感、時に囲碁打ってるんだよねコレ?とおもうような
迫力描写も織り交ぜながら見事に描き切ったなと。
退屈しないシーン作りには結構苦労されたのではないでしょうか。
そして、「マンガでやる意味」について。
ただ囲碁をやって主人公が強くなって最後優勝して終わるだけでは
「囲碁」という異色な題材をマンガに使う意味がない。
この作品は根底にある「設定」が全て。
現代の囲碁界最強騎士と過去の最強騎士が戦ったらどうなる?
こんなだれもができる震えるような妄想をリアルに描いてこそマンガでやる意味が
あるというもの。
ストーリー冒頭のなんの知識ももってない主人公が
最強クラスの力を手に入れた際の周りの反応や、主人公自身の心情の変化など、
しょっぱなから立派な少年漫画じゃないですか!
「主人公」以外の設定は現存していてもおかしくないほどリアルで、
だからこそ主人公のありえない設定を受け入れらる読者。
リアルな表現力をもつ「画力」と妄想を駆り立てる「設定」。
この点を評価したいです。
一個だけ難をつけるなら、ラストの尻すぼみ展開。
なんかあったのかな?もっと続けてほしかった
[ 2013-06-17 15:36:16]
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