プラネテス
作者:幸村誠
雑誌:モーニング
レビュー全文
9点
:shinpe-さん
全編通じて素晴らしい作品です。全4巻、密度のみっちり詰まった起承転結です。しかし、個人的にはその転の部分、3巻の価値の比類なさに奮い立つばかりです。
自我と宇宙との間に佇むハチが見つけた白い猫との出会い。無限の荒野を彷徨うことができるほど人間は強くない。惑星のように惑う人であったハチが自らを地上に縛り付ける重力を見つける。それは結局のところホシノという愛に溢れた女性だったということ。
宇宙に行った人間は多かれ少なかれ宗教的な色彩を持つ考え方をするようになるそうです。それはきっと、自らの卑小さとこの宇宙を構成するものの言葉にはできないほどの偉大さを発見するからだと思うのです。
宇宙が日常の延長線上にある未来の世界においても、「夢って何?」「愛って何?」と惑うハチの姿はいつの時代にも通じる問いを投げかけているところが素晴らしいですよね。
[ 2010-03-14 10:52:31]
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