背の眼
作者:小池ノクト
雑誌:月刊コミックバーズ
レビュー全文
6点
:ジブリ好き!さん
霊を「探求」する話。
いると信じて「研究」するのではなく、いるかどうかを「探求」するのだ。
そこに隠された物悲しい目的。
簡単に「いる」とは結論付けない、でも「いる」と信じなければやりきれない。
そんな、切ないお話…
ストーリー自体はミステリーです。伏線もわかりやすくテンポも良い。霊的な要素も含まりながら、現実とオカルトの境界をいく結末です。
真備のすごさに比べて主人公が空気。
ミステリーに関する伏線は全て回収されますが、霊的な部分の伏線は回収されません。それがこの作品の秀逸なところ。事件自体は理路整然と解決させながらも、話のある意味最大の肝であり、真備の希望でもある「霊」については一切伏線回収しません。伏線を回収しないことが、この作品の良さに繋がっているのです。
少し物足りないのだけれどね。
背の眼こそが真備の最後の希望。
けれど事件そのものに背の眼は関係なかった。
結局霊がいるのかいないのかは最後まで断定されない。
断定されないからこそ、真備はまた希望を持ち続けていられる。
そして亮平の最後の言葉は、なんとも心地よい結末で良かったです。
[ 2010-05-27 02:35:27]
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