「hagisuke」さんのページ

総レビュー数: 1レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年11月05日

これは、前半が主人公が“主人公に至る”までの物語だと感じました。
他の方が書かれているように、確かに主人公:鴇は優柔不断だテキトーだと、悪い意味での若者らしさが目立つ、少々イライラするキャラクターでした。

が、物語が進むにつれ、鴇がその世界を理解し、周囲の人々を理解し、そしてかつての恩人の言葉を理解して、ようやく“主人公らしく”なります。
「失いたくない」「失くした絆を取り戻したい」「自分は何が変わったかわからないけど、とりあえず、逃げ出さないだけの度胸はついた」

現実世界(近未来風)とバーチャル世界(史実の幕末に基づいてはいるが妖怪が存在する世界観)の時間軸が前触れもなしに入れ替わるので、そういった面での不親切さはあります。
が、一気に読むと不思議と一本の道が見えてくるものです。

1-4巻は前振り、
5-6巻は地盤固め、
7巻以降、ようやく物語が動き出したような気がします。
私も実際、いったん6巻くらいまで買って放置して、何気なく買った7巻からまた急いで集めました。
絵柄とガンガン系のストーリーが苦手でないなら、6巻までを突破できるかが評価の分かれ目かも。

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[投稿:2010-11-05 15:12:23] [修正:2010-11-05 15:12:23] [このレビューのURL]

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