ムショ医 女子刑務所のカルテのレビュー
7点 朔太さん
刑務所内の話となると、独特の文化、ルールに目が奪われ、
受刑者の生い立ちや人生模様に焦点が合いがちです。
しかし、ここでは参考文献などをよく調査しており、
受刑者に心情的に偏るでもなく、極めて中立的な
視点が維持されていました。
一気に6巻を読ませる迫力がありましたね。
6巻の中でテーマは3つ。
一つは妊婦の受刑者の葛藤。
一つは若き女性刑務官と受刑者の対立。
主人公ムショ医自身の家庭内事情、生い立ちと苦悩。
よくまとめられており、なるほど続編が描きたくなるでしょうね。
ただし、作風、絵柄は元夫の佐藤秀峰氏に類似しています。
どちらがどちらに影響を与えたのか詮索はしませんが、
次の作品が難しいかもです。
まあ、面白いんで、二人で別々に頑張れば良いのですが。
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[投稿:2023-03-09 16:46:47] [修正:2023-03-09 16:46:47] [このレビューのURL]
5点 kikiさん
女子刑務所が舞台のお医者さんもの。
主人公はよくある頑張り屋さんの若いお医者さんだけど舞台が特殊なので、「へー、こんな決まりがあるのか。」「こんなシステムなのか」など興味深かったです。
女性集団ならではのドロドロとか、いがみ合い、最期の方に出てきたけどもっと掘り下げて色々描いて欲しかったけど連載が短く終わってしまったのが残念。
主人公サイドの闇部分とかこれからっというところで慌ただしく終わってしまったけど、打ち切り?なんか事情があったんでしょうか。
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[投稿:2014-11-13 16:05:00] [修正:2014-11-13 16:05:00] [このレビューのURL]
7点 フクポルさん
<所持歴:全巻。収集中>
タイトル通り舞台は刑務所の中ですが、その中の医者にスポットを当てたジョブ(医療)系の作品です。
巻末に参考文献が多数挙げられてる様に、取材を重ねた上で描かれてると思われ、(言葉は悪いですが)いわゆる「塀の中」の医療面の実態が丁寧に描かれてます。
内容は「刑務所内の医療そのもの」というよりは、「医療面から見た受刑者の置かれる状況」という感じです。
なので、物語のメインとなるのは、あくまで「受刑者」
減点対象として挙げるなら、その絵柄。
正直地味で、それ以上にかなり不安定。登場人物の顔が全く定まってません。
これは今後に期待。
「命」に関わる仕事をする者には、何らかの責任がある。
これは、作中の台詞です。
そして、それをマンガ作品として世に出す場合でも、やっぱり「責任」はあるはずです。
エンターテイメントに執着し過ぎて、医療をテーマにしながら「命」を軽く扱う(描く)作品が見受けられますが(敢えて作品名は挙げませんが、小学館漫画賞を獲った獣医みたいなマンガとか)、本作はその心配は要りません。
(とは言っても、結果として読者に受け入れられなきゃそれも良し悪しですが)
掲載誌もマイナーなので、このまま埋もれていく気がしないでもないですが、それはちょっと惜しいかな、と。
期待を込めて7点。(絵柄のマイナスを含んで)
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[投稿:2009-08-29 23:13:14] [修正:2010-02-07 20:46:15] [このレビューのURL]