あらすじ
羊の群れに紛れた狼はさみしい牙で己の身を裂く・・・
高城一砂は幼い頃に母を亡くし、父親の元を離れ、父の友人である江田夫妻の元でごく普通の生活を送っていた。しかしある日、何かに導かれるようにかつて両親と暮らしていた家を訪れ、実の姉である高城千砂と再会する。
そこで一砂は父の死を告げられ、高城家の「病」の事を聞かされる。 その病とは吸血鬼のように発作的に他人の血が欲しくなり、理性をなくして他人を襲うという奇病であり、千砂自身もその病に冒されていた。この病は一砂にも発病する可能性があるが、男子は発病する確率が低い為、志砂により江田夫妻のもとに預けられていたのだという。
だが、既に一砂は発病していることを感じていた。一砂は再び千砂のもとに訪れ、そのことを打ち明ける。そんな一砂に千砂は発作止めの薬を渡す。しかし、一砂は発作を起こしても発作止めの薬を飲もうとしない。そんな一砂に千砂は自らの手首を切り血を与えようとする。
同じ病に苦しみ、自殺した父の面影を追い求め他人を遠ざけて生きる千砂と、大切な人たちを守るため他人を遠ざけようとする一砂。 やがて2人は寄り添うように2人暮らしを始める。
この漫画のレビュー
10点 チョッパーさん
冬目景先生の漫画は、独特な雰囲気を醸し出しています。
もうひとつの代表作であるイエスタデイをうたってもそうですが、ハマる人にとっては麻薬のような作品だと思います。
一度読むと、その世界からなかなか抜け出せない…。
一日に3回読み返すこともあるほどで、こんな漫画は他に知りません。
終わり方は賛否両論かも知れませんが、あれで良かったのかな。
とても綺麗で、とても切ない、そしてとても暗い。
大好きな作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-12-06 01:36:09] [修正:2010-12-06 01:39:36]