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7.6点(レビュー数:5人)

作者小沢としお

巻数18巻 (完結)

連載誌週刊少年チャンピオン:2005年~ / 秋田書店

更新時刻 2011-07-28 00:29:23

あらすじ 筋金入りのヤンキー家族の次男坊・難破剛は高校入学を機に、家族には内緒で普通の高校に通い、脱ヤンキーをめざすが…!?激バカヤンキードリームコメディー。

備考 『ナンバデッドエンド』に続く。

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この漫画のレビュー

90年代前半までは少年マガジンを中心に、「ファンタジー(冒険)」「スポーツ」
などと並んで人気ジャンルとして君臨してきたヤンキー漫画。
しかし時代が進むにつれ現実社会の気運に併せるように
単純な反社会的いわゆるネットスラングでいうDQNや暴走族=カッコ悪いのイメージが定着した。 
現在では当時の世代だった青年漫画読者層ぐらいしか既存のヤンキー路線は受け入れられず
高橋ヒロシやそれに伴った作品群に代表されるように
少年漫画ではそこそこのセンスを兼ね備えた不良漫画が主流になってしまった。
そんな中でこの「ナンバ〜」はあえてDQNの「かっこ悪さ」から発想をスタートさせた、
ヤンキー漫画としてはかなり変化球な作品。

作品は基本的にヤンキー生活に疲れ、一般的な学校生活をエンジョイしたい主人公の本音と
家族全員から立派なヤンキーとして期待される体裁のギャップに
あたふたするコメディをベースとしているので
ヤンキー漫画独特のメイン側に対する胸糞悪さが無く、作品に入り込みやすい。
なんといってもコメディ部分の主人公家族の典型的なヤンキー描写がベタだが面白い。
だがこれが過度に貶めるでもなく変に持ち上げているわけでもなく、
いい意味で明るいおバカ程度でまとめてあるので後腐れなく仕上がっている。
またシリアスパートに関しても、大丸登場の回やイジメの回にみられるように単純な勧善懲悪
ケンカで勝てば、はい解決!の様に安直な構造をとらず、それでありながら
グッと来る王道展開を作っているのでこちらも読み応えがあって良い。
メインヒロインの藤田さんが金に汚い+ちょっと性悪なところがあって
どうしても好きになれないためか、
主人公の妹のほうがDQNだけどなぜかかわいく見えてしまうのが不思議w

短所をあえて挙げるなら
登場人物の書き分けがちょっと厳しいかな?ってところと陣内の回が
ちょっとアッサリし過ぎて少し物足りなく感じた。
が、総じて見ると非常に安定感のあるおすすめの良作品だと思う。

連載はいよいよ新章がスタート。これから物語をどう終結させていくか注目される。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-12-01 21:35:28] [修正:2008-12-01 21:35:28]

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