ホーム > 不明 > ガロ > アイデン&ティティ

7.5点(レビュー数:2人)

作者みうらじゅん

巻数1巻 (完結)

連載誌ガロ:1992年~ / 青林堂

更新時刻 2009-11-25 06:27:23

あらすじ ロックバンド「SPEEDWAY」のギタリスト中島は自分の本当にやりたいロックと現実にある姿とのギャップに苦しむ。そんな時中島のアパートに敬愛するボブ・ディランが現われて・・・

シェア
Check

アイデン&ティティのレビュー

点数別:
1件~ 2件を表示/全2 件

ロックとはなにか?愛とはなにか?まっすぐに問いかける。

この作品の主人公が本物のロックを求め自問自答している時を同じくして、
私も、世間がホコ天だイカ天だとワイワイ騒いでいる時期に
当然のようにバンドをはじめたひとりでした。(当時中学生)
主人公「中島」のようにロックとは何か!とか
ロックはオレのアイデンティティだ!とかいった信念や思想は持ち合わせておらず、
単純に女にモテるからという、異性を意識しまくる中学の時期ならではの動機でした。
それから4年間は、バンド活動に明け暮れる毎日で、
当初の思惑通り、とにかくモテましたし、
知らない人から声を掛けられるくらい有名にもなった時期でした。

しかし、当然のごとく全国規模でバンドブームに陰りが見え始め、とうとうブームが去っていき、
ライブや練習に使っていたスタジオが閉店したのと同時に、私もバンド活動を辞めました。
そこには何の未練もなく、その半年後に「ダンス甲子園」から火が付いた新たなブームに
ちゃっかり乗っかって、クラブへ夜な夜な通い、ダンスチームを結成して、
女子高の文化祭などで踊っていたものでした。

そんな感じで夢をかける訳でもなく、まして何の信念も思想も持たずにノンベンくらりと
バンドをやってきた私にとって、この作品は衝撃的でした。
あるシーンのセリフで「オレたちはロックが好きで、一般人はブームが好きなだけだろう。」
というくだりがあるのですが、まさしく私はその一般人だなぁと少し恥ずかしさを覚えました。

ロックという概念にストイックになって、真面目に悩みながらも実行し、継続させていく中に、
中島のアイデンティティがあり、それが妙にかっこよかったりしました。
そんな彼をささえる彼女も、すばらしくいい女性でした。
作中、彼等が演奏する「アイデン&ティティ」という曲の歌詞がたまらなくよく、
作者であるみうらじゅんに対して見る目が変わった作品でした。

◇この作品の個人的価値=全1巻で 好きな洋楽2〜3曲分也

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-09-23 22:26:59] [修正:2005-09-23 22:26:59] [このレビューのURL]

9点 mangasukiさん

子供にはわからない
でも大人にもわからない青くて切ない青春物語。

「青春ノイローゼ」患者であるみうらじゅんの
ロックに対する熱い思いが綴られている。

漫画好きにお薦め
ロックファンにお薦め
青春ノイローゼ患者にお薦めの一品!

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-05-03 14:11:57] [修正:2005-05-03 14:11:57] [このレビューのURL]


アイデン&ティティと同じ作者の漫画

該当なし

みうらじゅんの情報をもっと見る

同年代の漫画

ガロの情報をもっと見る