「sonority」さんのページ

総レビュー数: 2レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年06月14日

[ネタバレあり]

バイト代が入り、なんかまんがでも買ってみるかと、なんとなく取ってみた本。そういう本はいくらでもあるが、これほど大きな当たりは無かったと思う。
自分自身が小説を書く事を趣味にしているため、そういう影響もあったかも知れない。だけど、創作活動をしてない友人たちにも充分進められる作品だと思ったのは、まず第一に「人生教訓」だ。最近の子供たちには嫌われる「熱くてクサイ」作品である本作は、あちこちに人生教訓をちりばめ、主人公である高校生二人に経験という形で読者に叩きつける形をとっている。見てて痛々しい、幸せになって欲しい。そのハズなのにもっと傷ついて欲しいと思う、そういうジレンマに陥るのだ。
特筆したいのは、作者が女性であるという点だ。
男女差別をするわけではないのだが(この時点で差別をしているとか言うのは置いておいて)、女性というのはこれほどまでに強いものを持っているのだ、と本当にびっくりした。まるで教育的指導という形で竹刀で打たれたかの様に衝撃が訪れるメッセージ性。女性というカテゴライズは、もはや無意味になっているのだろう。
得点は8点。やはり「熱くてクサイ」故にその分読者は減るからだ。「読者を選ぼう」なんて、本人は考えてないだろうが。

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[投稿:2005-06-14 23:02:37] [修正:2005-06-14 23:02:37] [このレビューのURL]