「なけなけ」さんのページ

総レビュー数: 5レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月13日

様々な「すこしふしぎ」な設定で物語が進行していく短編作品。

頭の中が凝り固まったときに読むと、頭の神経が解きほぐされる感覚を覚える。普段のものの考え方とは違った視点を提供してくれる。

食欲はおおっぴりにしてもよいが、性欲は恥ずべきことである
人は人を殺してはいけない

これらの自明の理(とされている)について、作者はこれらの価値観とは全く逆の架空世界を描き、この常識に対して疑問符を投げかけている(『気楽に殺ろうよ』)。話に出てくる医者の言い分も説得的だ。

「常識は常識、当たり前だ」、と思い、そこで思考停止しても生きてはいけるが、それでは人生つまらない。世間の常識に囚われず、新たな視点を手に入れるための頭の体操の場を与えてくれる作品―噛めば噛む程味が出てくるスルメ的作品―だと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-13 02:36:18] [修正:2010-01-13 02:36:18] [このレビューのURL]

暇つぶしには最高、面白い時もあれば全く面白くない時もある。

このサイトの評価基準だとどうしても高い評価を付けることは難しいが、ギャグマンガとしてはかなり良作。マサルさんよりこっちのが好み。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-13 02:09:03] [修正:2010-01-13 02:09:45] [このレビューのURL]

押し付けがましい作品。感情論むき出しでかつそれを大げさな表現で描いているが、内実としては片面的で、説得力に欠ける。現代医療の問題点を提示した、という点は評価できるが、それに対して全うな答えを示せていないのが残念。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-13 02:05:05] [修正:2010-01-13 02:05:05] [このレビューのURL]

2度通読。

昨今の戦闘マンガの金字塔的存在と言えばそうなのかもしれないが、正直もう二度と読みたくない。大人になって読み返すとあまりにもペラペラな内容に読むのを中止せざるを得なくなる。この類の少年マンガ一般に言えることかもしれないが…

小学生が読むマンガとしては面白いのかも。私自身の評価は2点だが、このマンガが発表された当時、以後に与えた影響力を斟酌して4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-13 01:40:23] [修正:2010-01-13 01:40:23] [このレビューのURL]

10点 寄生獣

まさに人生観を変えた作品。

後半の環境問題ばかりがクローズアップされて評価される嫌いがあるが、
環境問題はあくまで一つの事例に過ぎず、作者がこの作品で訴えようとしているのは
「人間とはなにか」であろう。

「自己を把握するためには他者の存在が必要である」
人間を相対化して把握するための大きな意味での「他者」として寄生生物を導入した、
と私は解釈している。
そして作者は新一の心情の変化を通じて作者なりの答えを作品全体を通して、説得力のある形で「人間とはなにか」という問に対する解答を提示している。

マンガという、大胆な仮想世界を絵を通して明快、かつ劇的に表現することができる媒体を最大限に活かすことで、上記のような難解な哲学書で記述されるような普遍的な問題をエンターテインメントに仕立てたこの作品は実に素晴らしい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-13 01:20:01] [修正:2010-01-13 01:20:01] [このレビューのURL]

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