「lukusu_world」さんのページ

総レビュー数: 3レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年01月01日

ひきこもり経験者の原作者だけあって、主人公・佐藤君の言動、心理にはかなりリアリティーを感じる。
(・・のは私自身ひきこもり寸前までいった過去があるからだが(笑)
   
対人恐怖、虚言症、空想癖、現実逃避etc…。
彼の姿は”普通の”人から見れば只ひたすら 「イタイ」 。 
というか、物語に登場する佐藤君の後輩も、先輩達も、自称・天使のヒロイン・岬ちゃんもみんな 「イタイ」 。
馴れ合いや建前に支配されがちな人間関係の中で、不安定な自分を歪な形でもなんとか「世界」と繋ぎとめようとする彼ら。
たとえそれが痛みを伴ったとしても。
そして、そんなたやすく擦り切れてしまいそうな彼らの姿・心に、我が身を重ね合わせてしまう 「イタイ」 自分。

等身大の、悩める青少年少女達の、ちっぽけで不恰好な愛すべき青春。

かの 「エヴァ」 で広げられた大風呂敷を、四畳半でやった、みたいなお話し。

   
絵は見やすいし、女の子も可愛いから○。
そして、何気ない1シーン、1セリフに込められたリアリティー。
後はどうこの物語が帰結するのか、で評価は転がる。
現時点de限りなく 8点 に近い 7点 ということで。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-01-06 05:14:24] [修正:2006-01-06 05:14:24] [このレビューのURL]

7点 HELLSING

[ネタバレあり]

とにもかくにも不謹慎極まりない作品。
人は死にまくるし、流血、肉体飛散は十八番。
しかもこんなご時世にナチ残党によるロンドン無差別テロって。

「戦争を知らない平和ボケした」私たちの世代が送る、背徳の
エンターテイメントの極北。
だって、スナッフフィルムがネットで簡単に手に入って、それをケータイでみて笑い話にしてるよーな時代だもん。最悪。

狂ってる?いや、そうではない。この世界にはもはや神も、正義も、真理も存在しない。
総統代行・少佐の言葉にはそんな「現実」が映し出されている。

「君らの神の正気は 一体どこの誰が保障してくれるのだね?」

もはや私たちに退路はない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-01 23:52:03] [修正:2006-01-01 23:52:03] [このレビューのURL]

絵柄も良好、ストーリーも甘ったるいだけの青春・恋愛ストーリーに留まらず、オリジナルエヴァのように登場人物、ひいては読者の心の中にまで照射するよう展開している。
(渚 カヲル君の立ち回りがgood!)

しかしオリジナルにのめりこんだ私は、正直 
「何を読んでいるのか」 
を見失ってしまいがちな印象を受けた。

「いい奴なシンジ」 「よくしゃべる可愛らしい綾波レイ」 「幼馴染のアスカ」  悪くない。

だが、読み進めるうちにふと脳裏をよぎっててしまう。  

「俺、何読んでるんだっけ?」

絵柄がオリジナルと違う分、それは顕著になってしまう。
というかむしろ 「エヴァの設定」を抜きにしても充分成り立つポテンシャルをこの作品(作者)が秘めているだけに、その空隙を感じてしまうのだろう。

もし、「エヴァ」を抜きにしてこのストーリーがあったのなら9点〜10点のクオリティーだと思う。

個人的には、feat.ゲンドウ〜ユイの5巻が熱い。
劇場版 「まごころを君に」 を見てるような錯覚を覚えた。
   

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-01-01 23:32:28] [修正:2006-01-01 23:32:28] [このレビューのURL]

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