「S」さんのページ

総レビュー数: 2レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年05月01日

内田百間の随筆を一條裕子が漫画化したこの「阿房列車」は、簡単に言えば、偏屈な老人が列車に乗るだけの話。

暇潰しに最適の作品だと思う。

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[投稿:2011-05-01 22:46:54] [修正:2011-05-01 22:51:16] [このレビューのURL]

頭蓋骨に穴を開ける「トレパネーション」なる手法で他人の深層心理をイメージ化する能力を得た男が、他人と向き合いながら自分を探し、「自分の思うように自分を見てほしい」とのたうつうちに自分を見失い、堕ちていく狂気の物語。あるいは、ある種の高みに達する物語。

最終巻を読みながら思い浮かべたのは、アンジャッシュのコント、新世紀エヴァンゲリオンの人類補完計画、森山直太郎の「生きとし生ける物へ」など。
人間は誰しも自身のフィルターを通して世界を見ているのであり、コミュニケーションは想像と思い込みの繰り返しで、通じ合っているように見えてもすれ違っているもの、ということを強く意識させられた。
もちろんこれも、自身のフィルターを通したひとつの解釈。

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[投稿:2011-05-01 22:28:26] [修正:2011-05-01 22:37:13] [このレビューのURL]

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