「トニーモンタナ」さんのページ

総レビュー数: 471レビュー(全て表示) 最終投稿: 2014年10月28日

名著礼賛ギャグが言い得て妙です。ディック感覚とか三大奇書とか読書好きのツボも程よく押してくるし、施川作品らしいシニカルさも良い塩梅です。

如何に作品を読まずに読書通ぶるかに傾倒する様とか自意識の強いところとか共感する部分が多いです。
日常劇に見えますが、最近は町田さんと神林さんの二人の関係を掘り下げたミニマムな作りにシフトしていってるように思います。シスターフッドとも百合とも違う友情の描き方が尊いです。

イーガンとかハイラインはこの作品を機に読み始めました。

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[投稿:2020-08-27 16:11:57] [修正:2020-08-27 16:11:57] [このレビューのURL]

漫画表現の極北かってくらいに圧倒されます。卒倒するくらいの勢いです。幾何学的で端正な構図、黒を強調したコントラスト、センシティブな描線。

奥行きを意識した見開きも見惚れますし、画面構成が隅々までに計算されてます。孤独や欠陥の感情の描き方が切なくてエモーショナル。心象風景も幻想的で、漫画的飛躍にも圧巻です。

無機物や異物、精神と肉体の同期は安部公房やクローネンバーグが浮かびます。

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[投稿:2020-08-27 15:20:29] [修正:2020-08-27 15:20:29] [このレビューのURL]

「25時のバカンス」、「宝石の国」に比べるとまだ粗削りな部分もありますが、漫画の粒子が流れてるって言えるくらい全編画面に気を張ってます。

まずベタとトーンを華麗に使い分けた陰影の付け方が素晴らしいです。漫画でこんな影の付け方が精緻な作品は見たことないです。反重力的なカメラアングルも自由奔放で愉快です。

セリフなどでの説明を排した情景描写の瞬発力が凄まじく、形状記憶できないような流動的な感情の移り変わりの表現が見事です。

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[投稿:2015-03-07 12:47:07] [修正:2020-08-27 15:10:49] [このレビューのURL]

コマ割りがひたすらスタイリッシュでカッコイイです。コマを細かく割ることでグルーヴを生んでます。漫画の動脈みたいのが全編に流れてます。

幾何学的な構図、視線誘導もまあクレバーです。ドーパミンが溢れるくらいの漫画の巧さに圧倒されます。水、タバコなどの耽美な情景描写。

記憶にまつわるサスペンス要素も作品の骨格してしっかり機能しています。説明的ではない断片的な回想も趣があります。

雑多な香港の街並みもウォンカーウァイ映画みたいです。夜の街並みなんかは妖艶で美しいです。

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[投稿:2020-08-25 13:09:04] [修正:2020-08-25 13:09:04] [このレビューのURL]

ディストピアの設定や描線、絵柄は大友克洋作品の影響が強いように思います。謎を小出しにしていったり、牽引力があります。コマ割りも端正で見やすいです。

建物内と建物外と二つのパートが並行して描かれますが、それらが繋がっていく構成も引き込まれます。それに石黒作品特有の時間軸の仕掛けが施されてそうで気になる作りです。

ただ作中に出てくるデモ隊の描き方に納得がいきませんでした。デモ=暴力というバイアスのかかった短絡的な視点や左翼思想への嫌悪感が漏れてる感じがしました。「気分はもう戦争」とか大友克洋作品は学生運動的価値観があるように感じますが、テーマの部分は踏襲してないのかって思いました。

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[投稿:2020-08-25 12:57:32] [修正:2020-08-25 12:57:32] [このレビューのURL]