「トニーモンタナ」さんのページ

総レビュー数: 471レビュー(全て表示) 最終投稿: 2014年10月28日

ポストアポカリプス的な世界観で人類史を追体験するってい作者らしい面白い視点です。人類史の黎明期の狩猟、農業、経済の成り立ちなどを擬似的に描いてますが、主に貨幣経済に観点を当てていく感じがします。

文明が滅んだあとにまた文明を築こうとすると奴隷や戦争など負の歴史も追随するっていうのも興味深かったす。原始的な共同体やコミュニティでの人間のエゴや欲の描き方もバイタリティ溢れていて作者の筆致らしいです。

「度胸星」っぽいサバイバル感もあります。

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[投稿:2021-01-11 16:37:57] [修正:2021-01-11 16:37:57] [このレビューのURL]

「25時のバカンス」、「宝石の国」に比べるとまだ粗削りな部分もありますが、漫画の粒子が流れてるって言えるくらい全編画面に気を張ってます。

まずベタとトーンを華麗に使い分けた陰影の付け方が素晴らしいです。漫画でこんな影の付け方が精緻な作品は見たことないです。反重力的なカメラアングルも自由奔放で愉快です。

セリフなどでの説明を排した情景描写の瞬発力が凄まじく、形状記憶できないような流動的な感情の移り変わりの表現が見事です。

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[投稿:2015-03-07 12:47:07] [修正:2020-08-27 15:10:49] [このレビューのURL]

前半は断片的なショートショートの形式ですが、後半はそれがフリになった短編。有機的に連動して絡ませるのが巧いです。

超現実的な飛躍するタッチはやはり唯一無二です。家族の呪縛、帰属することへの抵抗とかが統一されてる気がしました。特に父親への反発、折り合いの悪さが強調されてるように思いました。ポップなタッチとは裏腹に結構陰惨としてます。

空間の伸縮だったり、大胆なパース構図も「変身のニュース」とかに比べると抑えられてますが、出色の出来です。

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[投稿:2020-05-28 12:41:42] [修正:2020-05-28 12:41:42] [このレビューのURL]

飄々とした描線ですが、質量があり、強く残ります。短編全体的に日常を違う角度から見たり、近眼的に見てた日常を遠視で見て日常を再解釈するみたいなテーマが一貫してると思います。日常と非日常がシームレスに行き交うのを瑞々しい感性で魅せます。

表題作が特に好きです。プラトニックと狂気は紙一重みたいな話です。俯瞰描写が青春の後悔とかに巧く効用してます。ラストの展開、前に進むことを視覚的にも内面的にも符号させるのは高揚します。

「ゲームくん」も至極の出来です。圧縮と解放などのコマ割りや擬音の配置など革新的なことをたくさんやってます。自由度が高く、実験的で物理的限度を超越した漫画的快楽の連続に眩暈します。

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[投稿:2020-05-08 21:14:28] [修正:2020-05-08 21:14:28] [このレビューのURL]

隠れオタクを扱ったものだと「トクサツガガガ」は他者を断絶せずに作品を媒介にして自分の中に許容しますが、今作は自己完結気味で開き直ってます。
オタクと非オタクの対比、非オタクから見たバイアスのかかっていない映画への視点を設けてるのは偉いなと思います。

娯楽志向の作品を偏重してて芸術志向はよく分からないって視点は映画好きとしては共感できなかったです。ゴダールやトリュフォーもボンクラな人物なんてたくさん出てくるし、映画的飛躍も豊かだし、高尚なものって距離を置くのは好きじゃないです。

けど「卒業」とか「ポリスストーリー」とかのオマージュとか遊び心は楽しいです。「ロッキー5は泣かなかった」も同意します。

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[投稿:2020-05-04 22:19:59] [修正:2020-05-04 22:19:59] [このレビューのURL]

今までの浅野いにお作品は背景が精巧に描かれていて、人物が簡略化、デフォルメされていて相反な関係でしたけど、今作は背景と人物ともデフォルメタッチで描かれてる稀有な作品です。

設定がRPGのようなファンタジーで悪を倒した後の勇者のパーティーをメタ的に解剖していて、道満晴明作品や石黒正数作品を彷彿とさせます。高次的な遊び心が細部に溢れてます。

デフォルメされているけど、いつも通りどす黒い内面に迫っていきますし、陰影の使い方とかはスリリングです。パーティー内の弔いや死をアイロニーなギャグとして描いていて、仲間が並んでる扉絵を繰り返して仲間がどんどん減っていくのを反復と差異で見せてるのも意地悪です。

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[投稿:2020-05-03 22:02:33] [修正:2020-05-03 22:02:33] [このレビューのURL]

人物も背景もフリーハンドで描かれていて柔らかいタッチですが、不倫など背理的な恋愛描写が多く、内面描写も繊細ですがトゲトゲしています。ディープな色調の効果背景も緻密。幽霊は「夏雪ランデブー」を思い出します。

はぐれ者というか低温で達観した人物ばかりですが、寄り添い方は温かくなります。言語感覚も鋭敏で、言葉の紡ぎ方も良いです。コマのアングルや緩急も心情と符合しています。

あとがきで「漂流しながら描いた」とありましたが、人物の漂流感や浮遊感なども合致して、なんとなく納得しました。

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[投稿:2020-04-23 18:10:48] [修正:2020-04-23 18:10:48] [このレビューのURL]

「ふうらい姉妹」みたいな不条理ギャグを描いてるかと思ったら良質な人間ドラマを描いた作品が多かったです。

「清く正しくはみだした人の話」、「0.5秒のスイッチ」などは労働者や仕事に従事する者の悲哀、社会との折り合いに苦戦する人たちを描いていて身に沁みました。自己と他者の境界の描き方がとても良いです。

同調圧力や帰属意識など社会の理不尽や不条理を描いていて、今の「ふうらい姉妹」はそういう不条理をデフォルメしてシニカルに描いてるんだなと変遷が見れた気がします。

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[投稿:2020-04-10 20:04:54] [修正:2020-04-10 20:04:54] [このレビューのURL]

無益で無害な能力の無用力って発想からやられました。
無用力が思春期の不毛さ、無為さを如実に示してると思います。

能力を利用したドッジボールは「ハンターハンター」のグリードアイランド編みたい。
コマのリズムや拍子が独特ですが、要因やファクターの置き方が細密で、それが解消したり、結実するオチは毎回綺麗です。

表紙の絵画のオマージュとかの遊び心も良いです。

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[投稿:2020-04-09 17:29:14] [修正:2020-04-09 17:29:14] [このレビューのURL]

それぞれの人物が想いをピアノで表現したり、浄化したりするのは素直に感動しました。

コマ割りも上手く、漫画の紙面上でも演奏の迫力があります。

過去との向き合い方、周りとの交流など在り来たりな部分も多いですが、
水準以上の完成度です。

演奏中の観客の解説は詩的すぎて笑ってしまいます。

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[投稿:2015-11-22 13:46:18] [修正:2020-04-09 16:09:37] [このレビューのURL]

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