「やまのうえ」さんのページ


この漫画の描写は繊細であったり、グロテスクであったり多彩である。
グロいだけの漫画は多いだろうし、ナイーブなだけのイラストなら少女漫画にあふれているが、この2つの性質を併せ持つ作品は少ないのではないだろうか。

さながらこの世界が善と悪、きれいな部分ときたない部分を内包し、矛盾を抱えながらも存在しているのに似ている。

似ているのはイラストだけでない。
冨樫ワールドそのものがそんな感じなのである。



大人になるにつれて、見えるようになる、
世界のもろさ、きたなさ、はかなさ、
そして美しさ。

そんなものがこの作品に詰まっている。

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[投稿:2011-08-15 00:15:53] [修正:2011-08-15 00:15:53]

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