「nivea」さんのページ
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8点 花咲ける青少年
ド級セレブの美形男性キャラに愛されまくる超ド級セレブの少女が主人公という、いかにもザ・少女マンガ的な夢のような設定。
ですが、「ラギネイ」という仮想の一小国の政変劇がストーリーに絶妙に絡まり、ただの恋愛モノに収まらず、読み応えたっぷりの重量感ある展開になっています。ところどころに張られた伏線も最終的には収まるところに収まっており、ご都合主義な展開は山盛りにせよ、テンポが良いので読み終えた後には爽快感が残ります。
樹なつみさんが描く作品はどれもドラマティックなストーリー展開と女の子ウケする美形男性キャラ満載で、まさに宝塚歌劇でも見ているような陶酔感に浸れます(ご本人も関西出身とのこと、宝塚お好きなのでは・・・と勝手に推測)。中でもこの作品は「OZ」「獣王星」と並んで何度読んでもまた読みたくなるので、愛蔵用にと文庫版を購入しました。頭の中をからっぽにして読めるエンターテインメント作品です。
ただ、本当にこの方は魅力的な女性キャラを描くのが苦手なご様子です。どの作品中の女性キャラも、男性キャラに翻弄されてアタフタする「ちょっとバカで存在感の薄い女」的に描かれていて・・・(この作品の主人公の少女だけは別ですが、彼女はどっちかと言えば少年的な中性的キャラ設定なので別扱い)。
そのあたりも、ホントに宝塚的な娯楽作品だなあ、と感じる所以です。
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[投稿:2014-07-11 05:02:58] [修正:2014-07-11 05:02:58]