ホーム > 不明 > Webスピカ > まんまんちゃん、あん。

5.83点(レビュー数:6人)

作者きづきあきら

原作サトウナンキ

巻数3巻 (完結)

連載誌Webスピカ:2007年~ / 幻冬舎

更新時刻 2010-09-17 08:50:23

あらすじ 貧乏子沢山の家に生まれた高校3年生のめぐり。家計は苦しく進学は諦めたものの、就職先も決まらず、進路を悩んでいた。そんな夏休みのある日、めぐりは随徳寺の跡取りである信玄との縁談を持ち掛けられる。檀家の信頼も得て、めぐりは高校卒業と同時に信玄と結婚して随徳寺に引っ越した。
信玄と仲睦まじく暮らしていためぐりだったが、新婚早々に信玄は不慮の事故で帰らぬ人となってしまう。
檀家総代会はめぐりを「信玄の代わりの随徳寺の跡取り」と再婚させることを提案。ある意味人格無視のこの提案に信玄の弟・一円は猛反発する。かくして、めぐりは随徳寺の跡継ぎ問題に巻き込まれ翻弄されていく……。

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まんまんちゃん、あん。のレビュー

点数別:
6件~ 6件を表示/全6 件

5点 とろっちさん

「まんまんちゃん」とは「なんまいだ」、つまり「南無阿弥陀仏」のこと。
「あん」とは、幼児語で仏様に手を合わせて拝む意。
要するに、現代の寺を舞台にした珍しい題材のホームドラマです。

とは言え、この作品、とにかく痛い。
寺の利権争い、檀家向けの営業、そして後継者問題。
夢も希望も清廉さも高潔さもなく、日本仏教界の裏側や問題点を現実的に、痛烈に描いています。

寺は「法人」であり、住職はあくまで従業者。
自分の親縁が世襲できなければ、寺から追放される目に遭いかねない。
そのためにそれぞれの思惑が絡み合い、ドロドロの話が展開されていきます。

ヒロインのめぐりは元気いっぱいで無邪気。だが、貧乏な家庭に育ち、家に居場所のない彼女は、
「寺に居続けられるなら誰と結婚してもいい」と恐ろしいまでに現実的な選択をしようとします。
そして彼女を奪い合い、騙し合う坊主たち。

とにかく読んでいてどの登場人物に共感するのも難しいです。
でもそれも作者の狙い通りなのかもしれません。
仏教界という一見清貧で厳格に思える世界でも、人間が絡むとどうしても生まれてくる醜さやエゴ。
この作者はそういうのを描くのがやっぱり上手いなあと思います。
ただ、再読したくはないです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-04-25 20:08:57] [修正:2010-04-27 01:04:16] [このレビューのURL]


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