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7.45点(レビュー数:53人)

作者甲斐谷忍

巻数20巻 (完結)

連載誌ビジネスジャンプ:1998年~ / 集英社

更新時刻 2012-07-26 21:17:28

あらすじ 賭野球「ワンナウト」で無敗を誇る男、渡久地東亜。彼は百二十キロそこそこの直球だけで飄々と渡り歩いていた。ある日「不運の天才打者」児島弘道にひきづられ、プロの世界に入り込む。そこで渡久地はオーナーと「ワンナウト取ったら500万の報酬、失点1で5000万支払う」と言う、ワンナウツ契約をする。
以降、妨害したいオーナーとの頭脳戦が始った。

備考 2008年に日本テレビ系列にてテレビアニメ化され、それに伴い「ビジネスジャンプ」誌上にて『ONE OUTS 疑惑のオールスター戦編』として連載が再開された(単行本20巻に収録)。

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この漫画のレビュー

6点 右から左へ。さん

[ネタバレあり]


このサイトでの、空前の高評価野球漫画であったため、手に取ってみた。

なるほど、既存の野球漫画へのアンチテーゼとして描いたと帯コメントで作者が述べるように、他の根性もの野球漫画への違和感を集積したような漫画であった。

まず、第一に他のレビュアーの書くように、絶対的強者である主人公がいる。主人公は言葉や独特の理論で打者を翻弄する。これを面白いと思うかどうかは、この作者の持つクセのあるセリフ回しや、構図をどう受け止めるかであろう。

たしかに主人公が小賢しいという意見があり、最もな意見であると思う。しかし、それではこの漫画の表層を読んだにすぎない。作者は意図的にそう描いたのではないだろうか。小賢しい主人公をあえて描くことで、既存の野球漫画が備えている、努力と根性だけで何とか勝利を重ねていくという姿を「分かりやすく」批判しようとしたのではないだろうか。

ではなぜ6点としたか。

それは後半に進むにつれて、序盤の勢いがなくなっていったように思われたからだ。上記のように小賢しい主人公は問題ではないと私は考えるが、後半からあまりに話がぶっ飛びはじめる。特に主人公がボコボコに打たれた後の展開は強引さを感じた。作品自体強引と言われればそれまでだが・・・個人的に彩川オーナーとやりあうところまでが一番面白かった。

また、セリフ回しや構図がパターンの似ているものが多く、それに対して単調さを感じた。

以上より、たしかに斬新な漫画であることは認めるが、佳作にとどまる漫画ではないだろうか。もちろん、この漫画は好みの分かれる漫画であることは間違いない。嫌いな人も多そうだ。だが、エンターテイメントとしてさくっと楽しむ。それがこの漫画を楽しく読むスタイルではないだろうか。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-09 23:43:40] [修正:2008-10-09 23:43:40]

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