あらすじ 近年急増する凶悪犯罪。その犯人検挙及び全容解明のため、警察庁は死者が生前に「見ていた」映像をMRIスキャナーで再現し、それを基に捜査を行う、MRI捜査を開始した。その専門機関である、科学警察研究所・法医第九研究室、通称「第九」。死体の脳を取り出して被害者や加害者の記憶を覗くこの部署では、捜査員たちは常軌を逸した映像と日々向き合い、多くの者が慣れることも正気を保つこともできずに辞めていった。そんな中、青木は自ら志願し、第九に配属された。だがまっすぐで誠実な青木に対し、室長・薪警視正は「君は第九に向いていない」と言い放つ……。変死を遂げた米大統領、自殺した連続殺人犯…。彼らの脳に遺された映像が語る「秘密」とは…!?
備考 1巻につき1話から3話収録のオムニバス。事件の解決まで収録される為、各巻ごとに厚さが大きく異なる。2008年に日本テレビ系列にてテレビアニメ化された。
この漫画のレビュー
8点 ToriToriさん
人の脳に残った記憶を映像にしてリピートすることができる、というストーリーは、非常に珍しく、すごい発想だな、と感心しました。
私的には、自分が子供がいるせいか、犠牲者が子供の話や、ぼけた父親を世話しつつ精神世界に浸ってしまう女性の話とか、そういう、現実味のあるエピソードにハマりました。特に、何十年も前に誘拐されて殺された息子の記憶を見た、今は老女になってしまったお母さんが登場する話は、胸が苦しかったです。殺される最後の最後に、お母さんの笑顔を記憶に残していた息子。とても切なくて、何度読みなおしても、涙が出ました。
深刻なだけじゃなくて、思わず吹き出すようなユーモアの要素も時々ありますが、全体的に、とても重いストーリーでしたが、とても綺麗に描かれていますし、SFものやファンタジー物が好きな人にはおすすめだと思います。
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[投稿:2013-10-28 12:57:05] [修正:2013-10-28 12:57:05]