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7.33点(レビュー数:12人)

作者堀尾省太

巻数8巻 (完結)

連載誌モーニング・ツー:2008年~ / 講談社

更新時刻 2010-11-28 20:14:38

あらすじ 世界は止まった。永遠の6時59分が始まる。 謎の宗教団体・真純実愛会にさらわれた家族を救うため、樹里たちは祖父がひた隠しにしてきた術を使い森羅万象が止まった世界「止界」に飛び込む。だが、誘拐犯たちのアジトに乗り込んだ樹里たちは、自分たちと同じく、止界の中で動ける者たちに遭遇する。異形のモノが跋扈する世界を抜けて、元の日常に戻れるのか?

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この漫画のレビュー

5点 鋼鉄くらげさん

2巻で、この作品の推薦コメントを書いていた伊坂幸太郎先生には申し訳ないんですけど、自分は全然面白くありませんでした。というより肌が合いませんでした。その原因を簡単に説明すると、

この作品はまず、ある日の夕方、子供とおじさんが見知らぬ男たちに誘拐されてしまいます。そこで、残された家族は不思議な術の力を使って、世界の時間を止めて二人を助けに行きます。そこまではいいんです。問題はそこからです。誘拐犯のアジトを突き止め、攫われた二人を助けようとしたその時に、部屋の外から見知らぬ男たちが次々と現れ、助けに来た家族へ続々と襲いかかっていくんです。自分は、このシーンが納得できませんでした。

おいおい、ちょっと待ってくれと。時間を止めてるんじゃないの?
なのに何で、他の人たちがその停止空間に侵入してくんの?
しかも何でそこから「管理人」とかいう訳の分からない木の怪物みたいなものが出てくるの?

そのあと話を読み進めていっても、これらの疑問に対して納得のいく解答は得られず、『神ノ離忍』だの、『止者』だの訳の分からない専門用語が次から次へと連続攻撃をかましてくるので、みるみる内に自分の中の「読む気メーター」が下がってしまいました。

まぁ確かに。停止された時間空間内に他者が侵入することはできない、なんてことは一言も言っていない以上、停止空間内に他者が入ってきても何らルール違反ではないとは思いますが、何と言うか、そういうのはせめて今起きている誘拐事件を一段落させてからやってほしかったというか。基本ルールを理解している段階でいきなり例外ルールを見せられても、読む側としては混乱するだけです。

そんな、時間停止に関する物語の前提条件が納得できない時点で、もう既に九割方この作品に対する興味を無くしてるんですが、更に言えばキャラクターの方にも全く親近感が湧きませんでした。拉致された男の子とニートのおじさん。時間停止の術を使えるおじいさんに、その辺のことを何も知らないおじいさんの孫娘。そして拉致った敵はヤクザのような、若しくはチンピラのようなガラの悪そうな男たち。何とも華が無い登場人物たちです。この登場人物のラインナップで、自分の中の「読む気メーター」は完全にゼロに枯渇してしまいました。

釣りをする場合、何を釣るかによって餌の種類を変えるものですが、自分と言う魚は、この作品が吊るしてきた餌には感興が湧かなかったようです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-05-25 22:46:35] [修正:2012-05-25 22:51:16]

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