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6.66点(レビュー数:175人)

作者小畑健

原作大場つぐみ

巻数12巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:2004年~ / 集英社

更新時刻 2012-10-15 02:24:37

あらすじ このノートに名前を書かれた人間は死ぬ…。死神 リュークが人間界に落とした一冊のノート「DEATHNOTE」ここから、二人の選ばれし者「夜神月」と「L」の壮絶な戦いが始まる!かつてないスリルとサスペンス!

備考 映画「DEATH NOTE 前編」2006年6月公開。後編、11月公開。テレビアニメ化(2006年10月)

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この漫画のレビュー

この作品はまずその突飛で過激な設定に目を奪われがちですが、読んでみたらそれほど真新しい要素はありません。

そう、例えるならこれは「麻雀漫画」ですね。

麻雀漫画というのは、麻雀という決められたルールの中で、自分の手を完成させたものが勝ち、というゲームを描くものです。一牌拾っては、一牌捨てる。手の内をさらしながら、互いの手の内を読みあう。読み合いが高度になればなるほどギリギリの戦いになり、読者は「よくここまで読むよなあ」と感心する。

互いが自由に動けない制約の中で、より効率のよい方法を探して相手に勝つ、というのはゲームやスポーツ全般に共通するところです。この作品では、それが人を殺すデスノートであるという点だけが特異で、あとは普通のゲームと一緒ですね。
その中でも、月、Lともに相手のアガリ牌を抱え、いずれそれを振り込むかもしれないという緊張感の中でなんとかしのぎ合うという心理戦の構造は、数あるゲームの中でも特に麻雀にそっくりだといえます。

とはいえ、前半はそれでも非常に楽しかった。「作者に都合がいいよなあ」と思いつつも、ルールはよく練られているし、互いの爆弾牌を大量に抱えるド素人・弥が卓につくことで、より緊張感のある麻雀漫画になりました。
そう、麻雀は完璧と不安定要素が混じるから面白いんです。

だからこそ、後半はみなさんが言うとおり「なんだかなぁ」です。ルールだけが一人歩きし、ゲーム性もなくなり、ストーリーのの破綻を補うように次々と都合のよすぎるキャラが現れる。
もう麻雀じゃなくなっちゃいました。前半とは全然別の物語と言えるでしょう。

というわけで、麻雀漫画が麻雀漫画でなくなったとき、この作品はつまらなくなったということです。

ひとつ加えるとして、この作品は人が死にすぎる。
別に倫理的なことは元々ストーリーに絡まないのでそれでも結構なんだが、こうした「無理やり設定」の数々が世界観の薄っぺらさを強調してしまっている。特に「女子アナの親衛隊」なんて設定が出てきたら、もうまじめに読む気がしなくなる。こういうのをストーリーの暴走というんだろうな。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2006-10-28 02:44:20] [修正:2006-10-28 02:44:20]

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